この度、その複雑な権利関係もあって今まで一度もDVD化されず、もちろんブルーレイ化もされてこなかった、幻の映画作品2タイトル、『ウイラード』(’71)とその続編『ベン』(’72)の待望の国内盤DVD&ブルーレイが9月13日(水)に発売となることが決定いたしました。(発売・販売元:キングレコード)

『ウイラード』は初公開当時、ヒッチコックの『鳥』をしのぐと宣伝され、1972年正月映画の話題を独占した、ねずみ数百匹が人間を襲う異色超大作。アメリカ各都市では驚異的ロングランとともに各上映館の当時の動員、興収記録を次々とぬりかえ、ヨーロッパでも大ヒットを記録しました。出演は『いちご白書』で一躍スターに躍り出たブルース・デイヴィソン、クリント・イーストウッドに出会う前のソンドラ・ロック、そして『ワイルドバンチ』などの名優アーネスト・ボーグナインがねずみに喰い殺される男を熱演。また撮影のためにねずみ500匹がピーナツを餌に約1年をかけて調教され、合図とともに歯をむき出しにするグループ、家具の上に駆け上がるグループ、一斉にチューチュー鳴くグループなど25ものグループに分けられたねずみたちが世紀の名演技で魅せます。

『ベン』は『ウイラード』の大ヒットをうけて即座に製作された続編。飼主の裏切りにあったねずみのベンが、人間への復讐のため集団を形成し、襲撃や略奪を繰り返すように。凶悪なねずみ集団のボスとなったベンですが、思いがけず病弱で孤独な少年と出会うことで、真の友情を育んでいくというストーリー。大量ねずみがヒトを襲う大パニック映画の様相を呈しながら、人間のごとく表情で名演技を見せるベンに驚愕するとともに、 孤独な少年とねずみの心温まるやり取りが感涙必至の感動作となっています。当時の宣伝用素材では<ファミリー・サスペンス>なる言葉が使われ、(お子さま用)と記され解説文の漢字にすべてひらがなのルビが振られた別チラシまで作られました。大感動のラストからエンドロールに流れる主題歌は当時13歳のマイケル・ジャクソンの「ベンのテーマ」。マイケル・ジャクソンがソロで初の全米シングルチャート1位を記録した記念すべき一曲。この曲はゴールデングローブ賞で最優秀主題歌賞を受賞、アカデミー賞でもノミネートされ、授賞式でマイケル・ジャクソンがパフォーマンスを披露しました。
これら2作品はファンの要望が高かったにもかかわらず長年、権利の複雑さから世界的にDVD化がなされず、諦めざるを得ないのかと思われていましたが、遂に本国アメリカで権利がクリアになり今年5月にDVD、ブルーレイ化されたばかり。そして9月、遂に日本でも再見できるときがやってきました。


■『ウイラード』9月13日(水)発売 DVD:¥3,800+税(KIBF-1541)/ブルーレイ:¥4,800+税(KIXF-511)
1971年/アメリカ/カラー/95分
©WILLARD © 1971 Bing Crosby Productions, Inc. All Rights Reserved.
【スタッフ】監督:ダニエル・マン/原作:スティーヴン・ギルバート/脚本:ギルバート・ラルストン
【キャスト】ブルース・デイヴィソン、エルザ・ランチェスター、アーネスト・ボーグナイン、ソンドラ・ロック
【物語】ソクラテスとベンと名付けた2匹のネズミしか友達のいない青年ウイラードは、職場で復讐のためにネズミに人を襲わせるも、その後自らの私利私欲のためにネズミを裏切ってしまうが…。

 


■『ベン』 9月13日(水)発売DVD:¥3,800+税(KIBF-1542)/ブルーレイ:¥4,800+税(KIXF-512)
1972年/アメリカ/カラー/94分
© BEN © 1972 Cinerama Releasing. All Rights Reserved.
【スタッフ】 監督:フィル・カールソン/脚本:ギルバート・ラルストン/作詞:ドン・ブラック/
音楽:ウォルター・シャルフ/歌:マイケル・ジャクソン“ベンのテーマ”
【キャスト】モンゴメリー少年、ジョセフ・キャンパネラ、アーサー・オコンネル、メレディス・バクスター
【物語】前作『ウイラード』で飼い主の青年を殺したネズミのベンは近所の病弱な少年と仲良くなるが、警察ほかネズミ駆除に躍起になる大人たちに追い詰められる。