『セッション』マイルズ・テラーが実在する伝説のボクサーを演じた『ビニー/信じる男』が7月21日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかにて全国公開することが決定致しました。世界のスポーツ史上類をみない超人的なカムバックを目指したボクシングの元世界チャンピオン、ビニー・パジェンサの感動の実話を、アカデミー賞監督の巨匠マーティン・スコセッシが製作総指揮、『マネー・ゲーム』のベン・ヤンガーが脚本・監督、さらに『アメリカン・ビューティー』『世界にひとつのプレイブック』のブルース・コーエンがプロデューサーを務め映画化。伝説のボクサー、ビニー・パジェンサ役は、アカデミー賞候補となった『セッション』のマイルズ・テラーが徹底した役作りで熱演、マイク・タイソンを世界チャンプに押し上げた伝説のトレーナー、ケビン・ルーニー役のアーロン・エッカート(『ハドソン川の奇跡』)と共に最強のタッグを組みました。
本作の主人公であるビニー・パジェンサはまだご存命。自身の映画を鑑賞した感想や、監督・出演者が明かしたビニーの素顔を下記にまとめました。

ビニー・パジェンサ プロフィール
1962年12月16日生まれ。アメリカ・ロードアイランド州出身。5才のとき、モハメド・アリに憧れてボクシングをはじめ、1983年に20才でプロデビュー。1991年に行われたタイトルマッチでフランス人のWBAジュニアミドル級王者、ジルベール・デレを12ラウンドTKO勝ちで下し、チャンピオンとなる。
【主なメジャータイトル】
第5代IBF世界ライト級王者
第26代WBA世界スーパーウェルター(ジュニアミドル)級王者

事故後のビニー
医師には二度と歩けない、 “下半身不随になる”と言われていた。4.5キロある金属製のハローベストという、頭蓋骨をボルトで固定する、頚椎破損のための器具つけられた時は、さすがのパジェンサも不安を覚え、“アンテナのような装具をつけて病院内を歩いている時、もうおしまいだと思った”と振り返った。
しかしパジェンサは装具をつけたまま、首でウェイトを持ち上げるなどして、人目を盗んで、家で身体を鍛えていた。
“復活を遂げるか、途中で死ぬかだと自分に言い聞かせていた”と言う。

カムバックを目指し、本格復帰した際新聞にも取り上げられた。
◆USAトゥデイ紙(復帰試合前の記事)
「戦うことだけが彼を駆り立てる 一年ほど前に“ちょっとした挫折”を味わったパジェンサがキャリアを再開させる」

自身の映画を観て・・・。
ビニーは、初めて映画を観た時、涙が止まらなかったと明かしている。「素晴らしかった。クレイジーだね。そして、ワイルドだ。とても良く完成されていて素晴らしいね。頑張って良い映画を作ってくれたということが、最高なことだと思う。役者たちもよかったよ。」と賞賛した。
事故当時、「俺のこの姿はきっといつか映画になる」と、自身の配役についても妄想していたビニーは、「セットでトム・クルーズにどう演じるか指導する自分の姿を思い描いたりしていたよ。」とジョークを飛ばすが、本作では、『セッション』での狂気のドラマーの演技で話題となった、マイルズ・テラーが熱演。ビニーはマイルズに関して、「彼は、とてもいいパフォーマンスを見せたよ。俺はワイルドなボクサーの一人だった。そのスタイルは習得するのが難しいんだ、スタイルがないと言えるからね。スタイルが散らばっているんだ。それを彼はとてもよく演じた。」と太鼓判を押した。

監督や出演者が語るビニー・パジェンサ
本作の監督を勤めたベン・ヤンガーは、ビニーについて「彼は白黒はっきりした人だ。曖昧なところがない。やると決めたら全力を注いでやる。それはすごく明確だった。首を怪我しても、自分が生きてきた人生を生きると決めたんだ。そんな人生を彼は思い描いた。すごく勇気がある人だよ。」と語っている。
トレーナーのケビンを演じたアーロン・エッカートは「レジェンドはこうして生まれるという、まさに見本のような存在がビニーだ。彼は絶対に諦めることをしない。ビニーが味わった苦しみや、自分を信じて逆境を乗り越えていく体験。そこから、私たちは貴重な教えを受け取ることができる。」と、映画で描かれるその生き様を絶賛した。

また、マイルズ・テラーは、ビニーにあるアドバイスを受けたことを明かした。それは、試合前ブーメランパンツのみを着て体重測定をするシーンの撮影中。演技に関してではなく、「下着の中にあるものを大きく見せるように何か詰めろって言われたよ。(笑)」と、ジョークを交えたアドバイスを受けたことを告白した。

ビニーにとってのボクシング
「ボクシングをしていなかったら、何をしていた?」という質問に対しては、「5才からの頃から、ボクシング以外でやりたいことなんてない。人生の中でやりたいことはたった一つ、ボクシングだった。だからその質問への答えはない、一度も考えたことがないからね。戦わないなんて、考えたことがない。一度もね。」と、強く言い切ったビニー・パジェンサ。生命の危機すら危ぶまれる大事故で、周囲も離れていったにも関わらず、自分を信じ続けた、紛れもない事実が描かれた映画『ビニー/信じる男』に是非ご注目ください。

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