台湾人の黄インイク監督のドキュメンタリー映画『海の彼方』を8月12日よりポレポレ東中野ほか全国順次公開する運びとなりました。
本作は、1930年代の日本統治時代に沖縄石垣島へ移住し、パイナップル栽培と水牛耕作という技術革新を日本へもたらした台湾移民が、日本の敗戦でアメリカの統治下となった沖縄で1972年の返還まで無国籍になってしまった苦難の人生と80年を超えて探し求めるアイデンティティーの物語です。
この度、公開日決定と共にポスタービジュアルが一般解禁となりました!

沖縄本島より近いわずか280kmほどの故郷・台湾に帰ることも叶わず、石垣島でひたすら汗を流し家族を守った玉木玉代おばあの凛々しい立ち姿が印象的なビジュアルとなっています。
併せまして、台湾人の父を持つ歌手の一青窈さんから映画へのコメントをいただきました。

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石垣島のうっとりするほど甘いパイナップルと果てしなく広がる青空の下、まぁーまぁーと啼く水牛。
それを広めたのが石垣島に渡った移民たちだという事を初めて知りました。
遥か遠い祖先がつけた軌跡を辿ることでもっと近くに島を感じることができました。
嗚呼、だから私の足は気づくと南に向いているのだ。
一青窈(歌手)
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1930年代 石垣島へ渡った台湾移民
台湾人とも日本人とも認められず時代に翻弄された
ある一家の3世代にわたる人生と記憶の軌跡

沖縄石垣島の台湾移民の歴史は、1930年代、日本統治時代の台湾から約60世帯の農家が移り住んだことに始まる。その中に、玉木家の人々もいた。
台湾から最も近い「本土」だった八重山諸島(石垣島を含む10の島々)で、88歳になる玉木玉代おばあは、100人を超す大家族に囲まれていた。そして米寿を迎えたおばあは娘や孫たちに連れられて長年の願いだった台湾への里帰りを果たす。しかし、70年の歳月がもたらした時代の変化は予想以上に大きく…。
ある台湾移民一家の3世代にわたる人生に光を当てることで、複雑な経緯を歩んできた東アジアの歴史を越え、記憶の軌跡と共に人生最後の旅を辿る。歴史に翻弄されながらも生き抜いてきた玉木家の「家族愛」にも迫り、観る者に忘れていたものを思い出させてくれる。

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