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2016年ベルリン国際映画祭コンペティション部門で正式出品された『ヒトラーへの285枚の葉書』が7月8日(土)に公開となります。
ドイツ人作家ハンス・ファラダがゲシュタポの記録文書を基に、わずか4週間で書き上げた小説「ベルリンに一人死す」の映画化。1947年の初版発行から60年以上を経た2009年に初めて英訳されたことで世界的なベストセラーとなった。この小説に深い感銘を受け、自らメガホンを執り念願の映画化を実現させたのは、俳優として90年代に一世を風靡したヴァンサン・ペレーズ。ナチス政権下で叔父がガス室に送られ殺害された過去を持つ。
この度、本作の映画化に至った経緯を自らの家族の歴史を知ることで決意した熱気あふれる貴重なインタビュー映像が届きました。

【監督の言葉】
「父親はスペインの出身だ。祖父は共和国軍のためにスペイン内戦でフランコ将軍のファシスト政権と戦い処刑された。母親の家族はドイツ系だが、ナチスから逃れて国外へ脱出した。母は1939年に生まれた。そして他の多くの人たちのように国外へ脱出し、5年間あちこちを転々と歩き回り、戦後にドイツに戻ってきた。ドイツ人の血が流れている人間なら、たくさんの疑問を抱えているはず。僕はそれらの答えを見つける必要があった。僕にはおじが3人いて、ひとりはロシアの戦線で殺された。精神科病院に入っていた大おじは、試験的なガス室で殺された。こうした精神科病院やガス室を僕は訪ねた。ドイツ人は過去の記憶を残しておくのが上手だ。何が起こったのかを誰も忘れるべきではないと考えているんだ。旅の間に、家族の中でナチス党員だった人は誰もいないという事も知った。これは重大な事実だ。当時ナチス党員でなかったという事で、家族はかなり辛い思いをしたはずだ。あらゆる場所に住む人たちにこの話を伝えることが大切だ。そして、誰でも闘うことができる、そして闘うには勇気が必要になると示すことが大切だった。」

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