『BPM(Beats Per Minute)』第70回カンヌ国際映画祭 グランプリ受賞作 早くも日本公開決定!
この度、第70回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、コンペ部門のFIPRESCI(国際映画批評家連盟)賞とグランプリをW受賞し話題となっている、ロバン・カンピヨ監督『BPM (Beats Per Minute)』が、ファントム・フィルムの配給で、2017年に公開することが決定いたしました。下馬評では、各誌軒並み高評価を獲得。パルムドールやグランプリと予想している媒体も多数目立ち、今回のカンヌで最も注目を浴びた作品といえます。この度、審査員長のペドロ・アルモドバル監督とロバン・カンピヨ監督の授賞式後の記者会見のコメントが新たに届きましたので、以下にお送りいたします。
熱心なLGBT人権活動家でもあるアルモドバル監督は、『BPM(Beats Per Minute)』がパルム・ドールを受賞しなくて悔しかったか?と聞かれ、「映画は素晴らしかった。最初から最後まで心を打たれたよ。でも審査は民主的な方法で行われた。今言えるのはこれだけだ」と答え、涙を流して次のように言葉を続けました。「ロバン・カンピヨ監督の作品は、我々(審査員)の大多数が気に入っていた。きっとどの国でも成功を収めるだろう。ストーリーは何年も前に起こったことであり、これはLGBTの人々によって伝えられるべきである。不公平な世の中について語っていて、何人もの命を救った本物のヒーローたちをカンピヨ監督は描いてくれた。それには私たちも共感している」
一方、ロバン・カンピヨ監督は授賞式のスピーチで、「この作品は、エイズで亡くなられた方へのオマージュであるとともに、頑張って生きている方々を勇気づけるものでもあります。勇気を持って闘い続けている人、当時命を懸けて(ACTUP)の活動を行った人を想い、この作品を作りました。」と、企画の意図を明らかにしました。そして、授賞式後の記者会見では、「とてもパーソナルな内容である本作を作るにあたり、感情的にならないように必死だったと」と撮影当時を振り返る場面も。ACT UPのメンバーだった監督は、治療薬を提供しないフランスの製薬会社を巡って、ミッテラン政権と闘った当時の経験を次のように語りました。「この時代を生きるヒーローを描きたかったんだ。10年間もこの感染症に耐えなければいけならず、世間に被害者として見られ、急に“病んでいるホモセクシュアル”として見なされながらも、何人もの命を救う行動を起こしたことは、英雄的だったと思う。」