6/10公開『セールスマン』赤川次郎(作家)山村紅葉(女優)!サスペンス界の重鎮から人気ミュージシャン[Alexandros]の川上洋平まで、各界から絶賛コメント続々到着!
本年度アカデミー賞外国語映画賞、受賞!アスガー・ファルハディ監督最新作『セールスマン』が、6月10日(土)よりBunkamura ル・シネマほか全国順次公開することが決定致しました。
ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した『彼女が消えた浜辺』、アカデミー賞外国語映画賞、ベルリン国際映画祭で史上初の主要3部門(金熊賞、銀熊賞(男優賞・女優賞))を受賞した『別離』、続く『ある過去の行方』ではカンヌ国際映画祭にて、ベレニス・ベジョに主演女優賞をもたらした輝かしい経歴を持つイランの名匠アスガー・ファルハディ監督の最新作。
<本年度アカデミー賞で最も注目を集めた話題作!>
トランプ政権の入国禁止措置に抗議して、イラン人であるアスガー・ファルハディ監督とタラネ・アリドゥスティが授賞式へのボイコットを表明し、連日大きくニュース報道された。その渦中にあって見事に外国語映画賞を受賞し、国境や信教を超えて作品が高く評価されたことに世界中が胸を熱くした。ファルハディ監督は『別離』(11)でも同賞を獲得しており、二度目の受賞という快挙を成し遂げる。
<イラン国内では60万人を動員!>
全米でも2017年1月27日にたった3館で限定公開されたが、その週公開の作品でアベレージ1位となる大ヒットスタートを記録。
緻密な脚本と繊細な演出、スリリングな心理描写で事件の真相を紡いでゆくサスペンスドラマの傑作です。
ミステリー小説を数多く書かれている作家の赤川次郎さんや、サスペンスの裏女王といわれる山村紅葉さんから人気ミュージシャン[Alexandros]の 川上洋平さん、ジャーナリストの田原総一朗さんまで各界から多くの絶賛コメントが届きました。
『セールスマン』コメント
役者夫婦の妻が男に襲われる。急速に近代化する都市の顔の下に、根強く残る古い価値観の壁が、その事件をきっかけに二人を引き裂いて行く。息詰まるサスペンスで、巧みに現代の病巣を包み込んだ監督の手腕は魔術のようだ。
赤川次郎(作家)
妻を突然襲った衝撃的な事件が、仲の良かった夫婦の間に溝をつくり、復讐に燃えた夫の前に現れたのは?? サスペンスの裏女王といわれる私にも、全く推理出来なかった、衝撃の結末!!
是非、カップル、ご夫婦で、観て頂きたい作品です。
山村紅葉(女優)
現実的には起きえない出来事を、凄まじい迫真力でグイグイ引き込んでいく監督の演出力の凄さを感じさせる映画である。とても面白かった!!
田原総一朗(ジャーナリスト)
見えない娼婦アフー、見せられない性犯罪、ファルハディの新作は巧妙に隠された政治批判が風味を放つ、知的でテンポの速いスリラーだ。アメリカが赤狩りで揺れた時代の戯曲「セールスマンの死」と合わせ鏡のテヘランの今が秀逸。
原田眞人(映画監督)
復讐心をここまできめ細かく、淡々と表現したシャハブ・ホセイニさんに拍手。リメイクは不可能だと思います。それにしてもスイッチ入れたら電球割れるってうちの中東の家でもよくあったので懐かしかったです笑
川上洋平([Alexandros] Vocal&Guitar)
どうしてこんなささいな場所と人間関係だけで、観る者を汗だくにしてしまう映画が出来るんだろう。文化も生活も信じるものも大きく隔たりが在るはずなのに、アスガー・ファルハディ監督の物語はすべてを容易に飛び越えて来る。私がこの映画の登場人物だったとしても、きっと同じ落とし穴にはまり、同じように自らを失うに違いない。
西川美和(映画監督)
実にリアルな演技によって気がつかないうちに引き込まれていた。日常的なドラマの中の普遍的なテーマについて、主人公と一緒に真剣に悩みました。
ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
急激に変化するイランひと組の夫婦が、妻へのナゾの暴行事件をきっかけにスレ違っていく。
夫は自らの名誉のため犯人を追いつめ、妻は犯人を許そうとする。夫が手にしようとしたのは何だったのか?深く、静かに考えさせられる。
安藤優子(ジャーナリスト)
涙腺にくる”ティーン映画、”心臓にくる”バイオレンス映画、”頭にクル”ブロックバスター映画が大量消費される中、彼の作品は”腹にくる”。家族の秘密から破綻してゆく日常、そこに潜む不穏な痛み。そのサスペンスは劇場を出てからも消化されず”腹に遺(のこ)る”。目でも心でも頭でもなく、腹に溜まり続ける。それがアスガー・ファルハディの「セールスマン」。
小島秀夫(ゲームクリエイター)
※腹に遺(のこ)る はルビ
並走する「セールスマンの死」を省いたら、映画は単によく出来たミステリー・サスペンスであったかもしれない。でも、危険で矛盾だらけの現代イランの家庭劇が「セールスマンの死」という67年も前のドラマ世界に照射されて、深い重低音の余韻を響かせることになった。泉下のアーサー・ミラーはきっと惜しみない拍手を送ることだろう。
酒井洋子(翻訳家・演出家)