数々の名作、ヒット作を生み出し映画界をリードしてきたスティーブン・スピルバーグと、ディズニーの初タッグで話題の新作映画『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』。好奇心旺盛な少女ソフィーと、子供たちに夢を届ける“やさしい巨人”BFG、ふたりの友情を超えた絆が奇跡を起こす感動のファンタジー・アドベンチャーが、いよいよ9月17日(土)より日本公開となる。

原作は、映画にもなった『チャーリーとチョコレート工場』で知られるイギリス児童文学の巨匠ロアルド・ダールが手がけた「オ・ヤサシ巨人BFG」(評論社刊)。奇しくもダール生誕100周年で盛り上がりを見せるこの年に、世界屈指のクリエイターによる奇跡のコラボレーションが実現する形となった。本日9月13日はちょうどダール生誕100周年、監督を務めたスピルバーグが本作映画化への特別な思いを語る、スペシャル映像を特別公開!

世界中にファンを持つダールの原作が、世代を超えて愛されるディズニー映画として生み出された本作。メガホンを取ったスピルバーグ自身も長年のダール作品のファンで、中でも「オ・ヤサシ巨人BFG」は、自分の子供たちに読み聞かせるほど親しんでいたと言う。特にスピルバーグが惹かれたのは、ダールが紡ぐダークな核心を持ったおとぎ話。「怖いことを描きながらも同時に救いがあり、誰にとっても恒久的な教訓となる。それはダールが成し遂げた素晴らしい偉業であり、私が本作に惹かれて監督したいと思った理由もそこにありました」と語るように、スピルバーグはかねてよりダールの作家性をリスペクトしていたようだ。

原作だけでなく、スピルバーグがもうひとつ強い思いを感じているのが、これが初めてとなるディズニーでの映画化。スピルバーグはディズニーにも、ダール作品に感じられる「ダークさと明るさの組み合わせ」の魅力を感じるのだという。特に『ダンボ』、『ファンタジア』、『白雪姫』、『シンデレラ』などの初期作品にトレードマークとして表れているとして、その魅力を絶賛している。「初仕事を誇りに思う」と語るスピルバーグ自身にはもちろんのこと、本作の映画化は、世界中の映画ファンも見逃せないトピックになっている。

稀代の名監督となったスピルバーグに影響を与えたロアルド・ダールとウォルト・ディズニー。実はこの二者も深いつながりがあった。1943年4月に実際に会って数々のプロジェクトについて話し合っていたのだという。映画化には至らなかったものの、ふたりが話し合った映画化企画の中には、のちの1984年公開映画『グレムリン』のインスピレーションとなる短編もあった。そしてその『グレムリン』で製作を手がけることになるのが、ほかでもないスピルバーグ!この三者は昔から不思議な縁で結ばれていたようだ。

ダール生誕100周年となる今年、その原作がスピルバーグ監督による初のディズニー映画として公開される…どこか運命的な繋がりを感じずにはいられない、世界を代表するクリエイターたちの奇跡のコラボレーションは必見だ。映画はいよいよ9月17日(土)公開!

▼『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』スピルバーグが語る特別映像
https://www.youtube.com/watch?v=jchmjp-Gt3I

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執筆者

Yasuhiro Togawa