『ウォーターボーイズ』をはじめ数々の大ヒット作で、いまや日本の娯楽映画の頂点に立つ矢口史靖監督、待望の最新作がついに始動します!!

ある日、地球から電気が消えた!?テレビや冷蔵庫、スマホにパソコンといった電化製品ばかりか、電車、自動車、ガス、水道まで、電気を必要とするあらゆるものが、完全にストップしてしまった!!乾電池さえ使えない原因不明の「電気」消滅によって、もはや廃墟寸前となった東京を、ひとつの家族が脱出!果たして、家族は生き残れるか!!家族の行く末はいかに!?「電気」消滅の世界を家族が旅する空前絶後のサバイバルムービー!!

主人公で一家の主、父・鈴木義之を演じるのは、大河ドラマ「真田丸」秀吉役をはじめ、いま大活躍中のオヤジ俳優NO.1、小日向文世。母・光恵には、映画『岸辺の旅』でのキネマ旬報ベスト・テン主演女優賞も記憶に新しい、シリアスからコメディまで抜群の演技力で演じきる、深津絵里。日本を代表する二人の名優が夫婦としてタッグを組みます。息子には、ドラマ「マッサン」「表参道高校合唱部!」や映画『秘密』『君と100回目の恋』と話題作への出演が目白押しの泉澤祐希。そして娘には、CMやバラエティー番組「スカッとジャパン」でもお馴染み、『ホラーの天使』で映画初主演を務める葵わかな。いま最も期待を集める若手俳優二人が兄妹を演じます。その他にも豪華俳優陣が矢口監督の元に集結!!作品の隅々に登場して目が離せません!

今回の作品も矢口監督のオリジナル脚本。誰も観たことのない世界を、徹底してリアルに描きながら、もちろん矢口流のユーモアも満載!ところが今度の矢口監督作品は、笑うだけではすまされない!!物語は急転直下、どん底まで突き落とされた過酷な旅のその先に、大きな感動が待っています。
すべてがOFFになると、人間がONになる。観た後には誰もが大切な家族のことを思わずにはいられない。
今だからこそ観なければならない矢口監督渾身の一作!これを観ずして21世紀は語れない!!

コメント
■小日向文世(主演:鈴木義之役)
主演のオファーを受けた時、嬉しい反面、「本当に自分でいいんですか!?」と思った久々の矢口組。
妥協しない矢口監督が頼もしくもあり、時々憎たらしくもあり……豚を追いかけまわしていたら振り落とされてあばらを強打したり、12月目前の川の中で泳がされたり、突然素っ裸になれと言われたり……がとても楽しい現場でした!脚本を読んだ時から面白い!と思っていた世界観がそのまま映像になっていて嬉しいです。
とても身近に感じる、でも、今まで見たことの無い面白い作品になりました!!期待してください!!

■深津絵里(鈴木光恵役)
矢口監督と初めてご一緒したのは、私が20代の頃。猫を演じました。そして時が過ぎ、40代になった私が監督の元、再び演じたのは大学生と高校生の子どもを持つお母さん。猫から母へ…役者冥利に尽きます。監督は常に
リアルっぽい簡単なことなど求めてはいないのです。父、母、息子、娘、矢口監督が描く欲深い家族の物語です。
もしかしたら、いざという時に役に立つ映画かもしれません。どうぞお見逃しなく!!

■泉澤祐希(鈴木賢司役)
矢口監督の作品には初めての参加ですが、監督の作品のファンだったので、今回参加することができ、本当に嬉しかったです!また、小日向さん、深津さんと家族を演じさせて頂きました。撮影していない時も、すごく優しく接して頂いたので、家族の雰囲気が映像を通して伝わっていればと思います。
この作品は、今までの矢口作品とは一味違うものとなっていると思います。
是非劇場でご覧頂き、楽しんでもらえればと思います。

■葵わかな(鈴木結衣役)
作品に対してこだわりと独自のワールドがある矢口監督作品への初参加。溶け込めるかドキドキでしたが、監督はもちろん、小日向さん、深津さん、泉澤さんがとても優しく、クランクアップがさびしくなるくらいでした。4人の家族が作品の中でどう変わっていくのか観て欲しいです。大変な出来事もコミカルに描かれていて、見やすくもあり、みなさんが色んな事を考えてくれるきっかけになれば嬉しいです。

■矢口史靖監督
ようやく新作ができました!今まで僕が作ってきた作品とは、かなり違います。
もしある日突然「電気」がなくなってしまったら、現代人は生きていけるのか?という、異色かつハード!笑っているだけでは済まされない映画になりました。ぜひ、映画館でご覧下さい。
(※注意!)大変危険です。この一家の真似は絶対にしないで下さい。

サバイバルファミリーのエピソード
≪その1:日本全国オールロケ敢行!≫
CGではなく、リアルな絵を求める矢口監督。今回の矢口組、またしてもセットはなし!9月から11月までの約2か月半の間、日本全国でオールロケが行われました。
撮影は、仙台、山口をメインに、大阪、神戸、静岡、千葉、横浜、羽田空港と、天候や時間と戦いながら、日本各所で行われました。
ロケ隊の総移動距離はなんと10,000km!!地球を4分の1まわったことになる、超大移動です。
エキストラ数ものべ1,500名と、非常に多くの方にご参加いただきました。

≪その2:矢口監督、俳優陣に無茶ぶり!?≫
企画段階から、「役者の皆さんにボロボロになってもらいましょう!」と決めていた監督。小日向、深津といったまさに日本を代表する俳優たちを、いかにボロボロにするかを追求!鈴木一家は、監督からいろいろな無茶な要求をされることに。中でも主演の小日向は、「監督が憎らしく思うこともあった」と語るほどの無茶ぶりを受けることになりました。
【無茶ぶりの数々】
・12月目前の川で全力で泳がせる
⇒結果、一家は真冬が目前に迫った極寒の川へ。寒さと戦うだけでも精一杯のところ、「川面に手が出るように泳いでください」という監督からの厳しい注文が入り、力を振り絞って水かきをすることに。川から出た時には体温も体力も奪われていた。
・風呂のシーンで、当日突然裸で入るところからの撮影を決定
⇒結果、小日向は急きょ前張りをすることに。
・家族全員に豚を真剣に追い掛け回させる
⇒結果、小日向は豚に振り落とされてあばらを強打することに。小日向いわく「おそらくヒビが入った」

≪その3:鈴木家の結束!!≫
2か月半にわたるオールロケだったので、撮影中はもちろん、宿泊なども一緒だったキャスト陣。兄妹役の泉澤と葵は、初めての矢口組で緊張しながらの参加となりましたが、お父さん役の小日向、お母さん役の深津のフォローもありつつ、徐々にリラックスして撮影に臨めるように。撮影終わりに4人でごはんを食べに行く姿はまさに本物の家族。時に過酷な撮影も一家一丸となって乗り換えた鈴木家。撮影が終了する時には、「毎日顔を合わせていたのに、明日から会えないと思うとさびしい」と言っていた鈴木家の面々。ストーリー同様、撮影を通じて家族の結束を高めていました。

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執筆者

Yasuhiro Togawa