『秒速5センチメートル』(07年)、『言の葉の庭』(13年)など意欲的な作品を数多く作り出し、次世代の宮崎駿、ポスト細田守と称される気鋭のアニメーション映画監督・新海誠。精緻な風景描写とすれ違う男女の物語を、美しい色彩と繊細な言葉によって紡ぎ出す“新海ワールド”は、世代や業界、国内外を問わず人々に大きな刺激と影響をおよぼし、米「Variety」誌が選ぶ「2016年に注目すべきアニメーター10人」の1人に日本人で唯一選出されるなど、全世界で注目を集めています。その新海誠監督待望の最新作『君の名は。』が、このほど遂に完成!アメリカ・ロサンゼルスで開催中の北米最大のアニメコンベンションAnime Expo 2016(7月1日〜7月5日 ロサンゼルス・コンベンションセンター)において、現地時間7月3日(日)、世界初上映となるワールドプレミアが開催されました。

前作『言の葉の庭』でも米国プレミアとしてAnime Expoを訪れた新海監督。3年振りの参加となった今回、世界的な注目度・期待の高さから、上映会場となったLos Angeles Convention Center hall には、熱狂的なファンが数多く詰めかけ開場前から長蛇の列に。前回を遥かに超える地元ファンの熱気を前に、上映前に登壇した新海監督が英語も交えて「3年間かけて全身全霊で作りました。4日前に完成したばかりの作品です。皆さんが世界で最初に観るお客さんです」と語ると早くも場内のボルテージは最高潮に。そしていよいよ本編上映が始まるや否や、その圧倒的な映像美に感嘆の声をあげる観客が続出。クライマックスでは場内が感動の涙に包まれ、エンドロールが流れると共に超満員の3400名の大観衆から、5分を超えるスタンディングオベーションが新海監督に贈られました。
上映後の観客からは「1分1秒たりとも見逃せない!」「心を鷲掴みにされた」「ファーストシーンから涙が止まらなかった」など、絶賛の声が続出。引き続きおこなわれたパネルディスカッションでは、感極まって涙ながらに監督に想いを伝えるファンの姿も数多くみられました。さらに続くサイン会でも、受付5時間前からサインを求めるファンが殺到し、1時間の予定のサイン会を急遽2時間に延長するほどの大盛況に!また、今回のワールドプレミアに引き続き、北米での『君の名は。』の配給も決定!(公開時期は未定) 文字通り「世界のシンカイ」となった、新海誠監督の最高傑作が、今後日本のみならず世界中を席巻するのは間違いありません。

映画『君の名は。』は、作画監督に『千と千尋の神隠し』(01年)など数多くのスタジオジブリ作品を手掛けたアニメーション界のレジェンド安藤雅司、キャラクターデザインに『心が叫びたがってるんだ。』(15年)などで新時代を代表するアニメーターとなった田中将賀を迎え、日本最高峰のスタッフと共に、新海誠が過去最大級のスケールで描く、夢の中で“入れ替わる”少年と少女の恋と奇跡の物語。主題歌を含む全ての音楽を、唯一無二の世界観と旋律で熱狂的な支持を集めるロックバンド・RADWIPSが務め、声の出演には、神木隆之介・上白石萌音・長澤まさみ・市原悦子ら、世代とジャンルを超えた豪華俳優陣が集結。アニメーションの枠を超え、今年最大の話題作として国内外で注目を集めています。
ここ日本でも、8月26日の全国公開に向けて加速度的に期待が高まるなか、「君の名は。」旋風は、どこまで世界を席巻するのか?どうぞご期待ください。

■新海監督コメント
「上映中に、こんなにいろんな場面で、笑ってくれて、泣いてくれて、拍手をしてくれるなんて、想像もしていなかったです。何年間も待ってくれているファンがいることを実感できて感動しました」

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=54607

執筆者

Yasuhiro Togawa