『アベンジャーズ』『マイティ・ソー』シリーズのロキ役で大ブレイクし、現在“ポスト ジェームズ・ボンド”の最有力候補として世界中から熱い視線を集めるイケメン俳優トム・ヒドルストン他、世界的人気を誇る英国俳優たちが勢揃いし、SF小説の巨匠、J・G・バラードの原作を完全映画化した『ハイ・ライズ』が8月6日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷他にて全国順次公開となります。
この度、待望の日本オリジナル予告編と本ビジュアルが解禁となります!

予告編::https://youtu.be/5lCobRr6kbo

本作の舞台となる新築タワーマンション(=ハイ・ライズ)はラグジュアリーな内装や抜群の眺望のみならず、あらゆる設備が整い、人々の生活の夢を具現化したかのような理想の住居空間。しかし、上階に行くにつれ住民が富裕層になっていく、この40階建ての高層マンションの内情は階層ごとに社会的地位で分けられた“階級社会”だった。パーティ三昧の贅沢な毎日を謳歌するセレブたちだが、住人たちの間に生まれた摩擦は徐々に激しくなり、ある夜の停電を境にマンション全体を巻き込んだ暴動へと発展していく——。

予告編が初めに捉えるのは、医師ラング(ヒドルストン)が、スーパーやジム、エステサロンなど様々な設備が揃い、日々派手なパーティが開かれるゴージャスなセレブ向けマンション“ハイ・ライズ”での新生活を謳歌する様子。しかし、このマンションを設計し最上階に君臨する建築家ロイヤル(ジェレミー・アイアンズ)やラングと濃密な関係を築くことになるシングルマザーのシャーロット(シエナ・ミラー)ら様々な住人と接点が生まれることにより、フロアごとに厳しい階級社会が存在するマンションの“もうひとつの顔”を知ることになる。上層階と下層階がけん制し合い、それが徐々に加速していく中、下層階に住むTVディレクターのワイルダー(ルーク・エヴァンス)が不満を募らせ反旗を翻し、ついに階級闘争が勃発。そんな中、中層階に住みヒエラルキーの崩壊とはどこか一線を隠しているラングは、ワイルダーから「お前みたいなヤツが実は一番怖い」と突きつけられる。科学技術の基礎とも言える“電気”が度々途絶える停電や退廃的かつ官能的な映像美が、人々の理性やユートピアが音を立てて崩れていく様子を効果的に表現しており、映画本編への謎と期待が高まる映像となっている。また、ナレーションは先日公開されたマナー広告に続いてヒドルストンの吹き替えでおなじみの平川大輔氏が担当。

また、本ビジュアルは、マンションの階級社会を示唆する三角形にラングをはじめ様々なキャラクター達が一同に会するスタイリッシュかつ意味深なデザインで、「セレブたちのマンションで一体何が起きたのか——?」というキャッチコピーも見事にマッチ。その中心に座る幼い少年の存在が、大人達の戦争とどう関係しているのかも気になるところだ。

長らく映像化は困難とされていたバラードの原作「ハイ・ライズ」(創元SF文庫より7月11日発売)を見事に映画化したベン・ウィートリー監督は、本作の見どころとして、「観客がどのように物語を見ることになるかにこだわったんだ。ポータブルカメラを使い、報道用に使うようなカメラは使わなかった。観客に代わって目撃しているような捉え方ができたから、その場で物語を見ているような気分になれると思うよ。」と語っている。

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執筆者

Yasuhiro Togawa