本作は絶大な人気を誇るロックアーティスト「Acid Black Cherry」(アシッド・ブラック・チェリー)が昨年リリースした自身4枚目のアルバム「L−エル−」が原作。愛を探し求め続けた一人の女性“エル”の孤独で壮絶な人生を綴った物語とAcid Black Cherryの音楽が絡み合う壮大なコンセプトアルバム。【CDショップ大賞2016】の入賞作品に選出され、総計20万枚以上の驚異的なセールスを記録するなど大きな反響を呼んでいる。アルバムのみならず、昨年秋には物語部分が書籍化され5刷されるなどミュージックシーンでも異例の展開をみせてきた。

そんな「L−エル−」の哀しくも美しいファンタジックな世界観が、最新映像技術を駆使して完全映画化。撮影は2016年5月下旬にクランクアップ。広瀬はエル役として、あどけない15歳の少女時代から老婆姿まで、悲哀と波乱に満ちた女の人生を見事に演じきっている。

 主演の広瀬は「衣装やメイク、全てが今の時代ではないのでとても独特な世界観になっていて、しっかりとエルという女の子の人生を一緒に歩めました。彼女のジェットコースターのような壮絶な人生と、物語の世界観を存分に楽しめる作品だと思います。」とコメント。またAcid Black Cherry・yasuは「難産だった『L−エル−』という作品がこんなふうに誰かの心に届き、新しいプロジェクトが動き出していくのを見ると、『L−エル−』もいつのまにか立派に巣立っていったんだな、と感じます。(中略)僕、ABCスタッフの手元を離れ今度はどんなふうに育っていくのか、僕も今から楽しみにしています。」と映画化に対する想いをコメントし、音楽アルバムの域を超えた新たなフィールドでの表現に期待を寄せている。

Acid Black Cherry:yasuコメント

「L−エル−」のことを気に入ってくれた東宝のプロデューサーさんが、「是非、このコンセプトアルバムを映画にしたいんです」と声をかけてくださいました。
そして、昨年の全国ツアーにも何度も足を運んでくださり、そのたび、L−エル−の映画化に対する熱い想いも聞かせてくださいました。
難産だった『L−エル−』という作品がこんなふうに誰かの心に届き、新しいプロジェクトが動き出していくのを見ると、『L−エル−』もいつのまにか立派に巣立っていったんだな、と感じます。
「L−エル−」の産みの親は確かにAcid Black Cherryですが、僕、そしてABCスタッフの手元を離れて、東宝さんや監督の下山さん、主演の広瀬アリスさんの元で今度はどんなふうに育っていくのか、僕も今から楽しみにしています。

主演:広瀬アリス コメント

Acid Black Cherryさんの音楽は兄が大好きでよく話を聞いていました。
アルバム「L−エル−」を聴いてみて、世の中にはたくさん良い音楽があるのだと感じました。そんな中、偶然にも映画のお話を頂き、一番喜んでくれたのも兄でした。
原作はファンタジー要素が多いお話なのでどうなるのかなと思い撮影を楽しみにしていました。
いざ撮影に入るとオールセットで360度グリーンバックの中で撮影をしたりしたので、完成を見ないと自分もどう出来上がるのか分からないので今から凄く楽しみです。衣装やメイク、全てが今の時代ではないのでとても独特な世界観になっていて、しっかりと“エル”という女の子の人生を一緒に歩めました。彼女のジェットコースターのような壮絶な人生と、物語の世界観を存分に楽しめる作品だと思います。

監督:下山天 コメント

楽曲と見事にリンクした繊細かつ緻密に組み上げられた、この壮大なストーリーを映像化することは大きな挑戦であり苦難の連続でした。しかし作品の世界観を完全再現した膨大な数のマット画(※1)とオールセット撮影により、まもなく日本映画の枠を超えた全く新しい映像世界が完成します。
その映像がAcid Black Cherryの楽曲と融合することで、音楽の歴史に刻まれた【読むロックアルバム】が、この映画の完成によって【観るロックアルバム】へと進化を遂げることで、日本の音楽と映画の新たな扉が開かれると確信しています。
そんな「L−エル−」という作品に取り組む上で、広瀬さんとは人それぞれ様々な愛のカタチがあることを話し合いました。そしてクランクインの日、カメラ前に立った彼女はまさに<エル>そのもの。それから毎日、エル自身として生きて駆け抜けていく様子を、我々は日々追い掛けるのが精一杯でした。本番中、何度も彼女の演技に泣いているスタッフ達を見掛けました。実は私もその一人です。

プロデューサー:東幸司(東宝) コメント

2015年2月、人に勧められて聴いたAcid Black Cherryのアルバム「L−エル−」。
そのストーリー性と音楽性に触れ、直感的に映画化のアイデアが浮かび、それから何度もABCのライブに伺い、yasuさんともお会いさせていただきました。
多くのファンを持つカリスマアーティストのアルバムを映画化する…というのは、今までの音楽シーンにも例がない前代未聞の無謀な挑戦でした。この挑戦に賛同してくれた、下山天監督と主演の広瀬アリスさん、そして最高のキャスト・スタッフのチームワークのもと、撮影は無事に終了しました。
広瀬さんはエルという壮絶な役柄に体当たりで挑んでくれ、まさに「エル」そのものでした!
素敵な作品になると確信しています。是非、期待していてください。

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa