クリスティアン・ムンジウ 監督 最新作!

2007年第60回カンヌ最高賞パルムドール受賞 『4ヶ月、3週と2日』、2012年第65回カンヌ女優・脚本W受賞 『汚れなき祈り』 に続き、カンヌ3度目の受賞!

クリスティアン・ムンジウ監督・脚本・製作による『グラデュエーション(英題) 』 (英題GRADUATION/原題BACCALAUREAT)が、5月22日(現地時間)発表となりました、第69回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門にて、見事監督賞を受賞 しました。

ムンジウ監督は、『4ヶ月、3週と2日』で第60回カンヌ映画祭において<ルーマニア映画史上初>となった最高賞パルムドールを受賞、『汚れなき祈り』では第65回カンヌ映画祭にて女優賞&脚本賞のW受賞、そして今回の第69回カンヌ映画祭で、初の監督賞により、カンヌ映画祭での3度目の受賞となりました。

■『 グラデュエーション (英題) 』 英題GRADUATION/原題BACCALAUREAT
監督・脚本・製作:クリスティアン・ムンジウ  『4ヶ月、3週と2日』『れなき祈り』 

キャスト:アドリアン・ティティエニ、マリア・ドラグス『白いリボン(ハネケ監督作)』
ヴラド・イヴァノフ『4ヶ月、3週と2日(もぐりの医者役)』、ヴァレリウ・アンドリウツァ『汚れなき祈り(司祭役)』
製作国:ルーマニア/フランス/ベルギー     上映時間:128分

<シノプシス> ロメオ(49才)は、小さな町に住む医師。妻と家庭内離婚状態で、愛人がいる。18才の娘のエリザはイギリス留学のため奨学金の試験を控えていたが、登校途中に男に襲われ、大事にいたらずに済んだが精神的なショックを受ける。父としてロメオは、試験官に便宜を図ってもらおうと裏工作をしようとするが、娘の反発をうける。相手のことを思って行動しようとするがうまくいかないことだらけ。
ムンジウ監督が得意な緻密な人間関係と心の移り変わりを描き出す。

※原題の‘BACCALAUREATバカロレア’とは …大学入学資格のための試験制度。ルーマニアのほか、フランスなどでもこの制度があり、取得しないと大学には入れない。

【クリスティアン・ムンジウ監督 プロフィール/Cristian Mungiu 】
1968年4月27生れ(48才)、ルーマニア出身。
チャウシェスク政権下のルーマニアで、違法な中絶をのぞむ女子学生と、それを手助けしようとするルームメイトの辛く長い一日を描いた衝撃作『4ヶ月、3週と2日』(2008)は、コーエン兄弟の『ノーカントリー』、ウォン・カーウァイの『マイ・ブルーベリー・ナイツ』を抑え<2007年カンヌ映画祭 最高賞パルムドール>を受賞。本作でムンジウ監督は来日もはたしている。続く、実際に起きた事件を基に、ルーマニアの戒律の厳しい修道院で、一人の女性が悲劇へと至る過程を丁寧に綴った『汚れなき祈り』(2013)は、<2012年カンヌ映画祭 女優賞&脚本賞>をW受賞。

翌年2013年カンヌ映画祭でクリスティアン・ムンジウは、審査員をつとめた。
*( )は日本公開年。

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執筆者

Yasuhiro Togawa