開催のお知らせポレポレ東中野では、2008年より行っている毎年恒例の企画<30年目のチェルノブイリ>を開催します。4月26日は1986年にチェルノブイリ原子力発電所でレベル7の事故が起きた日です。この日に立ち留まり、原発とは何なのか、電力とは何なのか、核とは人類にとって何なのかということを考えてみよう、と2008年から続けてきました。本年はチェルノブイリ原発事故から30年という節目の年になります。同時に福島第一原発事故から5年の年でもあります。本上映では、1997年の『ナージャの村』と2002年の『アレクセイと泉』の上映と共に、両作品の監督・本橋成一が1991年から92年にかけてチェルノブイリ原発事故の被害を受けた土地を取材した20時間ほどのビデオ素材を30分にまとめて連日併映します。福島ではあまり撮られていない原発内部や病院での診察の模様、診察を受ける人びとの眼差しや医師の声など、事故から5年後頃のチェルノブイリの大地と人々は今や貴重な資料とも云えます。是非この機会にご覧ください。

上映作品:
『ナージャの村』(1997年|118分|35mm)監督:本橋成一チェルノブイリ原発事故で汚染されたベラルーシのドゥヂチ村。そこに故郷を離れず、汚染された村に残る6家族がいる。大地に根差してたくましく生きる彼らの暮らしを捉えた写真家・本橋成一の初監督作品。
『アレクセイと泉』(2002年|104分|35mm)監督:本橋成一ベラルーシ・ブジシチェ村はチェルノブイリ原発事故によって放射能で汚染された。しかし村の泉からは放射能が一切検出されない。豊かな大地、奇跡の泉と共に暮らす人々を、坂本龍一の音楽と美しい映像で綴ったベルリン映画祭受賞作。

事故から5年後の1991年にチェルノブイリを初めて訪れた本橋成一によるビデオフッテージを30分に編集して連日上映!!

「1991〜92チェルノブイリ取材ビデオより」(2016年|30分|ブルーレイ上映)

日本チェルノブイリ連帯基金の医師団によるベラルーシ・ゴメリへの支援に同行した写真家・本橋成一は、病院での検診活動や入院患者の撮影を続けていたが、病院の外で汚染地にも暮らしがあることに気づき、ゴメリ北部のチェチェルスク地方へと向かう—。次第に大地と共に暮らす人々と出会っていき、『ナージャの村』『アレクセイと泉』へとつながる”故郷の喪失”というテーマを見出す過程が鮮やかに見えてくるHi-8撮影のビデオ記録。事故から5年のベラルーシの状況からは、福島の現在と重なるシーンや言葉も見受けられる。

■上映スケジュール4/23(土)、25(月)、27(水)、29(金祝):『ナージャの村』+チェルノブイリ取材ビデオ4/24(日)、26(火)、28(木):『アレクセイと泉』+チェルノブイリ取材ビデオ
■料金:一般1500円/大・専・シニア1200円/障害者1000円/高・中・小700円

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa