この度、高倉健長編ドキュメンタリー映画『健さん』の製作が決定いたしました!ただ今、製作は快調に進んでおり、2016年春の完成を予定しています。

日本を代表する映画俳優・高倉健さんが逝去されて早くも1年が経ちました。映画の追悼上映や、旧交を深めた方々による回想が絶えることなく続き、改めて高倉健さんが遺したものの偉大さを感じます。
本作は、日本映画のみならず、外国映画にも積極的に出演し続けた高倉健の俳優としての在り方に焦点を当てた意欲作です。

『ウォール街』で1987年アカデミー賞®主演男優賞を受賞、製作を担当した『カッコーの巣の上で』では75年のアカデミー賞®作品賞を含む主要5部門を受賞し、俳優業だけでなく、プロデューサーとしても多くの実績を残す、ハリウッドの名優マイケル・ダグラスは『ブラック・レイン』(89/リドリー・スコット監督)で高倉健と共演。当時の健さんとの思い出や撮影秘話を初めて明かします。また、高倉健が主演し1976年に公開された『君よ憤怒の河を渉れ』の西村寿行による同名原作の再映画化である『追捕 MANHUNT』(香港=中国合作・邦題未定)を監督することが発表された世界的名匠・ジョン・ウー(『M:I-2』、『レッドクリフ Part I/Part II』)は、かねてより大の高倉健ファンを公言しており、本作への出演も快諾、その思いを存分に語っています。他にも、当時『ブラック・レイン』の撮影監督を務め、キアヌ・リーヴス主演『スピード』シリーズや、アンジェリーナ・ジョリー主演『トゥームレーダー2』の監督であるヤン・デ・ボンや、高倉健が出演したハリウッド映画『ザ・ヤクザ』(74)で脚本を担当し『タクシードライバー』の脚本や数々の作品の監督でも知られるポール・シュレイダーなど、世界の名優・監督陣のインタビューを通じ、新たな「高倉健像」を浮き彫りにしていきます。

また、本作では40年来の付き人である西村泰治氏が、高倉健の貴重なプライベートのエピソードの数々を紹介。中でも、西村氏の息子の結婚式に高倉健が西村氏に内緒で出席し、祝辞を述べる場面は、高倉健の人としてのやさしさが垣間見える本作の見どころのひとつ。
監督は、ニューヨークを拠点とし、写真家としての作品は世界各国の著名なコレクションにも収蔵されている

日比遊一。高倉健が遺した言葉や作品を通して、インターナショナルな視点から、映画の美学、日本人の美学、ひいては、アジアの美学を紐解いていきます。

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執筆者

Yasuhiro Togawa