『殺意の迷宮』『太陽がいっぱい』『見知らぬ上客』などで知られる女性人気作家パトリシア・ハイスミスが、1952年にクレア・モーガンという別名義で発表し当時としては画期的な100万部を超える大ベストセラーとなった伝説の小説「The price of salt」 (1984年に自身名義で「Carol」にし出版)がついに日本でも12/4より発売となる。

物語は美しい婦人キャロルと百貨店店員のテレーズのラブストーリー。当時NYに住んでいたハイスミスは生活のためにマンハッタンにある百貨店の玩具売り場でクリスマス期間のみアルバイトをしており、そこにお客としてやって来た毛皮をまとったブロンドの美しい婦人が主人公キャロルのモデルであることを明かしている。

60年以上もの間、日本では翻訳出版されることがなかったその幻の小説が、映画化に合わせ河出文庫から12/4に発売開始されることが決定した。カバー装画は20世紀にニューヨークで活躍した画家エドワード・ホッパーの作品。

映画化にあたって監督を務めるのは鬼才トッド・ヘインズ。
50年代ニューヨークを美しく再現した魅惑的な衣装、名曲の数々、流麗なキャメラ……。まさに夢のような映画にワールドプレミアとなったカンヌは熱狂に包まれ、ルーニー・マーラが見事女優賞の栄冠を手に。11/20(金)、アメリカのニューヨークとロサンゼルスの4館で先行公開を迎え大ヒットスタートを切り、「ケイトとルーニーのアカデミー賞確実!」「素晴らしきラブストーリーの殿堂に、新たな傑作が仲間入りした!」と今年最大級の賛辞に迎えられている。

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執筆者

Yasuhiro Togawa