この度、ミッドシップ、コムストック・グループ配給作品『ベル&セバスチャン』が 9 月 19 日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次ロード—ショー致します。
このたび、本作とおなじ原作「アルプスの村の犬と少年」を元に、1981 年に日本でアニメ化された「名犬ジョリィ」で主人公セバスチャンを演じた声優・小原乃梨子さんより本作の公開に寄せてコメントが届きました。「ドラえもん」の初代のびた役をはじめ、「未来少年コナン」(コナン役)、「アルプスの少女ハイジ」(ペーター役)など老若男女に愛されるキャラクターの声を担当してきた小原さんならではの優しさに溢れるコメントです。

アニメ「名犬ジョリィ」の少年セバスチャンを演じてから 34 年。懐かしいジョリィは「ベル」としてスクリーンに帰って来た。
ナチス占領下のフレンチアルプスを舞台に拡がる心打つ物語。少年ボシュエの素直な演技と「ベル」との深い友情に涙が溢れた。
小原乃梨子(声優)

【「ベル&セバスチャン」と「名犬ジョリィ」】
女優から児童文学作家に転身したセシル・オーブリーによって 1965 年に発表された小説「アルプスの村の犬と少年(原題:Belle et Sébastien)」が映画『ベル&セバスチャン』の原作である。小説を基にテレビドラマシリーズも制作され、1965 年〜1970 年にかけてフランスで放映されると大ヒットする。オーブリー自身が脚本、ナレーションを担当し、一部のエピソードでは監督も務めた。さらにオーブリーの息子メーディが主人公セバスチャンを演じ、国民的な人気を得る。その後、小説は日本でも「名犬ジョリィ」としてアニメ化される。(後にスタジオ・ジブリで活躍する名アニメーター、百瀬義行が作画監督とキャラクターデザインを担当。)1981 年〜1982 年にかけてNHK総合にて放映され人気を博し、1983 年にはフランス語圏でも放映された。そして、小説の発表から約 50 年の時を経てフランスで実写映画化されたのが映画『ベル&セバスチャン』である。テレビドラマで主演を務めたメーディも狩人アンドレ役として特別出演。セバスチャン役のボシュエと共演を果たし、テレビドラマからのファンも沸かせた。映画『ベル&セバスチャン』は 2013 年のクリスマスシーズンにフランスで上映され、300 万人以上を動員したほか世界中でヒットを記録し、2015 年末には続編映画“Belle et Sébastien, l’aventure continue”の公開も控えている。フランスに留まらず、世界中で愛され続けるベルとセバスチャンの物語は、半世紀にわたり今なお語り継がれているのだ!

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執筆者

Yasuhiro Togawa