ジョージ朝倉の原作を田口トモロヲ監督で実写映画化し、大ヒット公開中の映画「ピース オブ ケイク」。原作と映画に登場する劇中劇がリアル舞台化、9 月17 日より CBGK シブゲキ!!にて上演されます。
この舞台で山本裕典は、映画で松坂桃李が演じているオカマの天ちゃんを演じます。主演舞台にかける思い、稽古・役作りの様子を聞きました。

◆映画「ピース オブ ケイク」
© 2015 ジョージ朝倉/祥伝社 /「ピース オブ ケイク」製作委員会
2015 年9 月5 日(土)より全国公開中!
公式HP:http://pieceofcake-movie.jp

◆劇団めばち娘 旗揚げ公演「ツチノコの嫁入り」
OFFICE SHIKA×映画「ピースオブケイク」×原作ジョージ朝倉
劇団めばち娘 旗揚げ公演「ツチノコの嫁入り」

作・演出:丸尾丸一郎(劇団鹿殺し)
音楽:入交星士×オレノグラフィティ
出演: 山本裕典 阿部丈二 菜月チョビ 丸尾丸一郎 橘輝 傳田うに 他総勢25名

会場:CBGKシブゲキ!!
日程:9月17日(木)〜27日(日)

チケット(全席指定、税込)
前売・当日共通:5,500円
学生券:4,000円(各回、枚数に制限があります)
問い合わせ先:03-6804-0064(オフィス鹿)
URL:http://shika564.com/mebachiko

舞台「ツチノコの嫁入り」9/17よりCBGKシブゲキにて上演! 主演:山本裕典コメント

■舞台『ツチノコの嫁入り』は、ジョージ朝倉さんのコミックおよび映画『ピース オブ ケイク』の劇中劇からスタートしています。その成り立ちを聞かれたときの感想は?

山本裕典(以下、山本):珍しいケースということもあり、映画の『ピース オブ ケイク』の劇中劇がそのまま1本のお芝居になったんだということは、舞台のポスター撮りのときにやっときちんと理解したんです。そのときに、「これが原作です。」とコミックスをいただいて。それまでは、自分は天ちゃんというオカマ役をやるんだということしか分かってなかったんですよね(笑)。

■劇中劇だと知ってみてどう思いましたか?

山本:おもしろいと思いました。映画の『ピース オブ ケイク』をそのまま舞台化する、ということならよくあるケースですが、なにしろ劇中劇ですからね。それを映画版が公開されてすぐに渋谷で舞台上演しようというのだから。ただ、おもしろいですけど、心配でもありますね。

■心配というと?

山本:劇団鹿殺しさんのファンの方はもちろん、原作ファンの方もこの舞台を観にきてくれる人がいると思うんです。僕は、劇団鹿殺しさんと一緒にやらせて頂くのも初めてですし、原作ファンの方や劇団のファンの方に気に入っていただけるかどうか、正直心配もあります。

■そうしたなかで、いま、ご自身なりに目指している天ちゃん像は?

山本:周囲のキャラクターが濃い分、僕はできるだけ普通にいようと思っているんです。オカマではあるけれど、自然にその場所に立っていたいなと。役柄は、すごく純粋なんだけど、心と体が一致していない人物。そこに不自由さを感じていて、ある日、異形の存在に出会って共鳴し合うんです。そこから話が展開していくんですが、途中、田舎から東京に出て、カミングアウトしてからはいっときの幸せも得て恋人もできる。ただ天ちゃんは純粋すぎて相手にとって思いが重すぎてしまう。まぁ、これ以上は言えませんが。

■ポスターにも映っているメイクや衣装は馴染んできましたか?

山本:実はポスター撮りのときに着ただけで、メイクや衣装を着ての稽古はまだしてないんです。今は男の格好のままやってます。どうなるのか、自分でも楽しみです。映画版で天ちゃんを演じた松坂桃李くんは腋毛を剃ったと聞いてますし・・。僕も腋毛とか、すね毛とか剃るのかなぁ(苦笑)。どうなったかは、実際に観にきて確かめてください(笑)。

■今回はおもしろい形で映画と舞台がコラボしていますね。

山本:今回は演劇人として舞台に立たせてもらいますが、やはりコラボしている以上は、この舞台を観てくれた僕のファンや鹿殺しさんのファン、それからたまたま足を運んでくれた方々が、映画のほうにも興味を持ってくれて、映画館に観に行ってもらえたらなと思います。反対に、映画版を観て、天ちゃんや劇団めばち娘に興味を持ったり、単純におもしろかったから番外編も観たいなと思ってくれたら、舞台のほうにも足を運んでくれると嬉しいですね。
映画や原作に書かれているシーンや台詞が、実際に舞台版にも出てきますので、それも見どころの一つです。断片的に描かれていたシーンの前後が、実はこんなことになっていたとは、と。楽しみにしてください。僕は今回、舞台に立つ側ですが、映画もヒットして、お互いに影響しあえたら嬉しいです。

■最後に今回の舞台版を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。

山本:今回、25人の出演者がいますが、みんなキャラクターがすごく濃いです。内容はもちろんのこと、この人の芝居が好きだなとか、この人のキャラクターが好き、この人の顔が好きとか、いろいろな見方ができる作品だと思います。ストーリーはアトラクションのようにどんどん進んでいって、きっと最後観終わったときには開放感があると思います。あと、劇団のうたい文句に「深いようで浅い、浅いようで深い劇団。」とあるんですが、本当にそういった内容だと思います。ツチノコを何かに置き換えて考えてもらえると、人それぞれいろんな受け止め方ができると思いますし。笑える部分も満載です。映画を観て楽しんでくれて、気になって来てくれた方の気持ちは後悔させないと思います。

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執筆者

Yasuhiro Togawa