ミュージックビデオ出身、新進気鋭の若手監督アリステア・ルグランが『バイオハザード』シリーズのアリ・ラーターを主演に迎え挑んだSF・タイムトリップ・ホラー『ディアボリカル』が、プレシディオ配給のもと8月22日[土]より、渋谷TOEI他にて公開することが決定いたします。

家の中で不気味な物音がしたり、ひとりでにドアが開いたり、目の前を人影がよぎったりすれば、それは悪霊による“呪い”の始まりに違いない。家族の身を守る手段はたったひとつ。高潔で有能なエクソシストや心霊ハンターに助けを求め、入念なお祓いを行ってもらうしかないのだ。
しかし、もしもこの世ならぬ怪現象の原因が“呪い”ではなかったらどうすればいいのか……?
インディペンデント映画界の新鋭たちが集うSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)映画祭で大反響を呼んだ『ディアボリカル』を作ったのは、本作が初監督作品となる新進気鋭の若手監督アリステア・ルグラン。映画好きの人ならば、“ルグラン”という名前にピンと来た人は多いのではないだろうか。そう!あの『シェルブールの雨傘』、『ロシュフォールの恋人たち』をはじめアカデミー歌曲賞を受賞した『華麗なる賭け』、『栄光のル・マン』『ネバーセイ・ネバーアゲイン』など数々の映画音楽を創作した巨匠ミシェル・ルグランが、彼の伯父(父親の兄)になる。
また、本作のエンディング曲を担当しているのが、04年に男女デュオとして結成されたアメリカ・ボルチモア出身のドリーム・ポップ・デュオ“ビーチ・ハウス”というバンド。アルバムを出す度に各メディアの注目を集め絶賛される彼らの音楽は、日本人の記憶にも残っているであろう映画、11年に公開され第35回日本アカデミー賞で10冠を獲得した『八日目の蝉』の中で、主人公の過去と現在が交錯する重要シーンで使用されている。そのボーカル兼オルガンを担当するヴィクトリア・ルグランが、アリステア監督の実の姉になるのだ。

伯父にミシェル・ルグラン、実の姉にビーチ・ハウスのボーカルをもつ、正真正銘のサラブレッドだったことが判明した監督にミシェル・ルグランに今回の映画を作るにあたってアドバイスを貰ったのか聞いてみると、「自分のことは自分でやりたかったから、特にアドバイスは貰ってないよ。」と話す。また、「ミシェルに会ったのは1度だけで、残念ながら彼のことはあまりよく知らないんだけど、僕は彼の大ファンで、特に『北極の基地/潜航大作戦』(68)が好きだ。ビーチ・ハウスは、とにかくゴージャスで素晴らしい!姉とは仲が良くて、彼女の大ファンだよ。ずっと彼女の曲を使いたいと思っていたし、物語を完璧に表している今回の曲“MYTH”はそれ以外考えられなかった。」と話す期待の新人監督に次回作についても聞いてみた。
「僕はホラー映画が大好きなんだ。既に次のプロジェクトに入っているけど、詳細はまだ教えられない。『ヒッチャー』をもっと強烈にした感じかな。『ディアボリカル』は、僕にとってスピルバーグの初監督作品“Amblin”のような映画だよ。」と語った。
映画好き、はたまた音楽好きの方は、ぜひこの非凡な才能を秘めた監督に注目していただきたい!

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執筆者

Yasuhiro Togawa