文化芸術の街「上野」と喜劇発祥の地「浅草」を舞台に繰り広げられるコメディ映画の祭典「したまちコメディ映画祭in台東」(略称したコメ)。今年も2015年9月18日(金)〜22日(火・祝)に「第8回したまちコメディ映画祭in台東」の開催が決定いたしました。「したコメ」は、東京随一の下町(したまち)の魅力をコメディ映画を通じて存分に味わっていただく、いとうせいこう総合プロデュースのコメディ映画祭です。
「映画(Cinema)」「したまち(Down town)」「笑い(Comedy)」という3つの要素を掛け合わせることで、映画人、喜劇人、地元の皆さん、映画・喜劇を愛する皆さんが一体となって盛り上がれる、他にない魅力を持った、住民参加型の映画祭となっています!

短編コンペティション したまちコメディ大賞2015
審査員&入選作品が決定!

今年で7回目となるコンペ部門「したまちコメディ大賞」。ご応募いただいた20分以内のオリジナル・コメディ作品の中から、見事入選した10作品を上映いたします。今年も魅力的な審査員を迎え、会場の皆さんと一緒に栄えある『グランプリ』『準グランプリ』『観客賞』を決定!未来のコメディ界を担う才能たちが一堂に会します!
また、山口雄大監督作品『手鼻三吉 TEBANA SANNKICHI 2015 したコメバージョン』の特別上映も合わせて決定いたしました。したコメ発、コメディ界の未来を担う新たな才能たちが集う場に、ぜひお立ち会いください!

◆日時:2015年9月21日(月・祝)開場10:00/開演10:30(予定)
◆会場:浅草公会堂
◆チケット情報:【料金】前売り:1,500円/当日:1,800円/自由席
◆審査員:廣木隆一、犬山紙子、安齋肇、いとうせいこう

【したまちコメディ大賞 審査員プロフィール】
廣木隆一(ひろき りゅういち)
82年に『性虐・女を暴く』で監督デビュー。米サンダンス・インスティテュートに留学し、帰国後に発表した94年『800TWO LAPRUNNERS』でベルリン国際映画祭、文化庁優秀映画賞、文部大臣芸術選奨新人賞、批評家対象最優秀監督賞を受賞。03年『ヴァイブレータ』で一大センセーショナルを巻き起こし、ヨコハマ映画祭では作品賞、監督賞をはじめ、見事5部門を受賞。人間模様を深みある演出で見事に描き上げ、近年では『やわらかい生活』(05)、『余命一ヶ月の花嫁』(09)、『軽蔑』(11)、『さよなら歌舞伎町』(15)、『娚の一生』(15)、『ストロボ・エッジ』(15)など、作品の発表が続いている。

犬山紙子(いぬやま かみこ)
1981年生まれ。イラストエッセイスト、愛犬家、愛酒家。大学卒業後、仙台のファッションカルチャー誌の編集者を経て、家庭の事情で退職。東京でニート(若年無業者)生活を送りながらイラストとエッセイで綴ったブログをきっかけに2011年「負け美女」(マガジンハウス)でデビュー。現在「週刊SPA!」(扶桑社)や「anan」(マガジンハウス)などで連載中。日本テレビ「スッキリ!!」やフジテレビ「みんなのニュース」などコメンテーターとしても出演中。職場の人間関係から、合コンやデート、SNSまで…女性が陥りがちな地雷を50のシチュエーション別にまとめた「地雷手帖 嫌われ女子50の秘密」 (文春文庫)を2015年5月に出版。2014年12月発行の「anan」(マガジンハウス)で、「これからの日本を楽しくする105人」に選ばれた。 

安齋肇(あんざい はじめ)
1953年東京都生まれ。
JAL「リゾッチャ」のキャラクターデザインや、NHK「しあわせニュース」のタイトル画を手がける。また、ユニコーンや奥田民生ツアーパンフレットのアートディレクション、宮藤官九郎原作の絵本「WASIMO」や作品集「work anzai」、ドローイング集「draw anzai」を出版。
テレビ朝日系「タモリ倶楽部」空耳アワー、NHK BSプレミアム「笑う洋楽展」などに出演。ナレーションやバンド活動も行っている。
第7回したまちコメディ映画祭in台東のメインビジュアルを製作。

いとうせいこう [したまちコメディ映画祭in台東 総合プロデューサー]
1961年、東京都出身。88年に小説『ノーライフ・キング』でデビュー。真新しいテーマと独特の文体で注目され、その後も小説、ルポルタージュ、エッセイなど、数多くの著書を発表する。99年、『ボタニカル・ライフ』で第15回講談社エッセイ賞受賞。今年16年ぶりとなる小説『想像ラジオ』を発表。執筆活動を続ける一方で、宮沢章夫、竹中直人、シティボーイズらと数多くの舞台・ライブをこなす。盟友・みうらじゅんとは共作『見仏記』で新たな仏像の鑑賞を発信し、武道館を超満員にするほどの大人気イベント『スライドショー』をプロデュースするなど、常に先の感覚を走り創作し続けるクリエーター。また、音楽家としてもジャパニーズヒップホップの先駆者として活躍し、現在はロロロ(クチロロ)での活動も話題に。テレビのレギュラー出演に「シルシルミシルさんデー」(テレビ 朝日)「ビットワールド」(Eテレ)「オトナの!」(TBS)などがある。

【短編映像コンペティション したまちコメディ大賞2015 入選作品】

『あつまれ!わくわくパーク』/『押してはいけないボタンを押すな』/『牛乳配達』/『くさいけど「愛してる」』『笑門来福』/『ドラマ』/『なめくじ劇場 THE MOVIE 2015「君の瞳に恋してる」』
『NINJA vs YAKUZA』/『箱』/『まんじう』 ※50音順

01:『あつまれ!わくわくパーク』 (2014年/日本/15分10秒)監督:小山拓也
子供番組を作ってみたらこうなりました。

02:『押してはいけないボタンを押すな』 (2014年/日本/15分)監督:小尾信生
ごく平凡なサラリーマン今村は、ある日部署内の飲み会で罰ゲームというかノリで「押してはいけないボタン」というシュールな商品を買うことになってしまう。
しかし、このボタンがなかなか曲者で、あらゆる手で今村の気を引いてくる。果たして今村はボタンを押すことを我慢できるのだろうか?

03:『牛乳配達』 (2015年/日本/19分58秒)共同監督:長尾理世、小田篤
牛乳配達員松井とクレーマー顧客ひまりと山田コンビとの決闘物語。  
(コピーライト:(c)『月刊 長尾理世』プロジェクト)

04:『くさいけど「愛してる」』 (2015年/日本/20分)監督:永井和男
誠は恋人である結衣の口臭に悩んでいた。どうしても伝えることのできない誠が歯医者に相談すると、口臭を測る装置(スメライザー)を渡される。
誠はどうにか部屋に来た結衣にバレないように口臭を計測することに成功する。
その数値を見た誠はついに結衣に真実を打ち明けることを決心するが…。

05:『笑門来福』 (2015年/日本/20分)監督:酒井麻衣
彼氏もいない!仕事も全然楽しくない!退屈な毎日に不機嫌な有実。
『この子を笑わせてやろうじゃないか』作り笑いしかできなくなった彼女がたどり着いたのは、閉鎖中の大須演芸場…?名古屋の喜劇はココだ!わははは。

06:『ドラマ』 (2015年/日本/19分04秒)監督:北原和明
主人公裕樹のその妹、真由美は、裕樹のかねてからの友人であるこうたの事が好きなのだが、こうたにもまた好きな人が居た。何とか妹の気持ちを叶えてあげようと奔走する裕樹だが…。

07:なめくじ劇場 THE MOVIE 2015『君の瞳に恋してる』
(2015年/日本/19分56秒)監督:イッキ
付き合って3年のタカヒロとリエ。この日は記念日。思い出のバーでタカヒロはバーのマスターとサプライズプロポーズを計画するが・・・。
懲りない男女のドタバタコメディ。5分に1度恋をした。

08:『NINJA vs YAKUZA』 (2015年/日本/11分47秒)監督:市田俊介
最強忍者vs最凶ヤクザ、二大勢力究極の戦い!!

09:『箱』 (2015年/日本/13分13秒)監督:伊東淳
広告代理店、営業の結城一平は3日後のプレゼンに向け、ここ2週間準備に追われ、かなりいっぱいいっぱい。そんなある時、自分の身の周りに見覚えのない箱が増えていくことに気付く。「箱?!」その中に入っている物は…。

10:『まんじう』
(2015年/日本/8分30秒)共同監督:ヨシムラエリ、佐藤亮、恒益愛衣、御庄員代
今年一番の台風によって農作業は滞り、葬式費用もかかる。客人は葬儀の御馳走にありつこうと集まってくる。爺さんの周りの人、それぞれの思惑をコミカルに描く。

【したまちコメディ大賞2015 招待作品】

『手鼻三吉 TEBANA SANNKICHI 2015 したコメバージョン』
(2014/日本/約40分) 監督:山口雄大 出演:坂口拓・斉藤工

伝説的な自主映画の金字塔である『手鼻三吉とトゥワイス志郎が往く』の最新長編作品。今回はしたコメ特別編集バージョンで上映!
異常な早さで展開していく物語の中に山口雄大ワールドが一気に観客をたたみかけます!独特の笑いのセンスが無数に散りばめられた映画ファンの伝説の必見である本作。手鼻三吉の作品センスに賛同した豪華キャ
ストによる変幻自在の映像にご注目ください。

監督:山口雄大
日本映画学校(現・日本映画大学)卒業。2003年『地獄甲子園』にてゆうばり国際ファンタスティック映画祭ヤングコンペ部門グランプリ獲得。漫画を実写化する手法は世界中から注目されている超実力派監督。特にギャグ映像の魔術師として画面からあふれでる表現力は類を観ないほど面白い。
代表作に『アブダクティ』(ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭 SILVER RAVEN(準グランプリ)受賞)、『魁!!クロマティ高校』、『極道兵器』などがある。

執筆者

Yasuhiro Togawa