2010年カンヌ国際映画祭グランプリを受賞した『神々の男たち』グザヴィエ・ボーヴォア監督の最新作、『チャップリンからの贈りもの』が、7月18日(土)より YEBISU GARDEN CINEMA、シネスイッチ 銀座他全国順次公開されます。

喜劇王チャップリンの遺体を誘拐?!1978年、全世界が驚愕したニュースの正体は、マヌケな二人組のドジな犯行劇だった—。信じられないこの実話が、チャップリン遺族の全面協力を得て映画化、晩年を過ごした美しい邸宅や墓地をロケ地に、チャップリンの息子や孫娘も特別出演。『黄金狂時代』『街の灯』『ライムライト』など往年の名画名曲名シーンを散りばめ、とことんツイていない人間たちのコミカルな大騒動を、巨匠ミシェル・ルグランの美しい音楽に乗せて描いた本作は、フレンチテイストが香る現代のチャップリン映画のよう。家族のために企てたまさかの犯行、天国のチャップリンに救いを求めた間ぬけな誘拐犯たちが、最後に手にした人生の宝物とは—

チャップリン×ミシェル・ルグランという奇跡のようなコラボを果たした本作、待ちきれずいち早く観賞した各界の大御所たちから、絶賛・激薦の声が続々届いております!しかもこれまで映画のコメント寄稿はあえてされてこなかった方たちばかり。その方々が「この映画は別格」と言わんばかりの感動コメントが次々に届きました!

日本チャップリン協会の名誉会長をつとめ、チャップリンに実際会ったという貴重な経験を持つ大女優黒柳徹子さん/自身のライブではいつも、本作のテーマでもある「エターナリー」を日本語訳で華麗に披露している大人気アーティスト森山良子さん/チャップリン映画のポスターを始め、数々の装丁、イラストを世に送り出している日本を代表するイラストレーター和田誠さん/今夏舞台「ライムライト」で主演を演じる、人気俳優で歌手の石丸幹二さん/坂本九「上を向いて歩こう」を手がけたことでも知られる大御所音楽プロデューサー草野浩二さん/日本歌謡界を代表する巨匠作詞家の山川啓介さん(「エターナリー」も作詞)と山上路夫さん(「翼をください」他多数)など、絶賛コメントを寄せています!

「チャップリンへの愛がいっぱい。「ライムライト」の断片探しも楽しめる。そして、思う。チャップリンは死してなお、私たちに人類愛を伝えてくれている。ところで主役の墓泥たち、チャップリンをそんなに粗末に扱うなよ。」

石丸幹二(俳優・歌手)

「チャップリンの黄金狂時代」を観た小学生のころから、チャップリンという喜劇人はぼくにとって特殊な存在でした。「モダン・タイムス」も「街の灯」も「独裁者」も「殺人狂時代」も、チャップリンは別格。ところが今度の「チャップリンからの贈り物」のチャップリンは別格どころではなく、遺体として描かれているのだ。これこそ初体験作品!

和田誠(イラストレーター)

コメディの娯(たの)しみ
とんでもない事件。味のある俳優。ミシェル・ルグランの華麗な音楽。
チーズくさいような、ヨーロッパの匂いがする素敵なコメディーだ。

山上路夫(作詞家)

チャップリンがいる!
チャップリンは出演していないのに、どこかにずっと彼がいる。そんな、不思議な既視感(←ルビ:デジャヴ)に満ちた映画です。弱く貧しい者たちを見つめる、泣き笑いの視線に。
M・ルグランが敬意をこめて磨き上げた、『ライムライト=エターナリー』の美しいリフレインに。そしてなによりも、見終えた後のほろ苦く甘い、幸せなあと味にも…。

山川啓介(作詞家)

時を経て尚、チャップリンの精神が蘇りメッセージがジーンと伝わってきます。
一つ一つのシーンを描写するようなミシェル・ルグランの音楽がこの映画をさらに盛り立ててくれます。

森山良子

昔観た『黄金狂時代』『モダンタイムス』『ライムライト』などの名作やサイレントの短編を想い出させてくれる、ペーソスあふれる作品。
ミシェル・ルグランの音楽が素晴らしく、オールディーズファンとしては、ソフィア・ローレンの歌う「ズビズビズー」が効果的に流れてきてとても懐かしかった。

草野浩二(音楽プロデューサー)

「こいつらに盗まれて良かったね、チャップリン」と、いいたくなった。
味の2人の役者と美しいスイスの映像にミシェル・ルグランの音楽が上質のコクを付けている。

泉麻人(コラムニスト)

犯罪者ながら憎めない、犯人にくだった裁定に思わず納得してしまった。それは生涯映画を通して、人々の喜怒哀楽を演じてきたチャップリンの精神に重なるものだ。

時には哀しく、時にはユーモラスに、台詞以上の響きとなって画面に流れるミシェル・ルグランの音楽は、シンプルな犯罪劇をドラマチックな作品に仕立て上げた。

林哲司(作曲家)

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執筆者

Yasuhiro Togawa