潜水艦という“密室”で男たちのプライドとエゴ、そして欲望が、深海に眠った金塊を巡り激突する。オスカー受賞監督ケヴィン・マクドナルドが描くスリリングなアドベンチャー大作

この度、ジュード・ロウ主演、ケヴィン・マクドナルド監督の最新作「ブラック・シー」のポスタービジュアルが決定し、8月15日(土)より 新宿武蔵野館ほかにて全国ロードショーと決定いたしました。

主演のジュード・ロウは、初めて読んだ時から脚本に魅了されたという。「昔からある潜水艦映画の要素がすべて詰まった緊迫感あふれる冒険物語なんだ。お互いに始終、顔をつきあわせている乗組員たちは次第にジレンマに陥っていく。それから、疑問が湧いてくるのさ。一体、誰が生き残るんだろう?ハードな仕事をこなす男たちは、現実社会から見放されているが、なんとか挽回し、権力者に立ち向かいたいと思っているんだ。そんな男たちの姿を捉えるなんて、実に素晴らしいテーマじゃないか」と語る。ケヴィン・マクドナルド監督は「絶えず危険に脅かされた場合、“人間の心理はどう変化していくのか”に、ずっと私は惹きつけられてきた」という。「潜水艦の乗組員たちが、疑似家族のような関係を結び、結束していくことに興味を覚えたんだ。全員で同じ釜の飯を食べ、監獄のような狭い場所で共同生活することに慣れ過ぎた彼らは、潜水艦を降りると機能不全に陥りがちだ。潜水艦と深海の世界は熟知していても、現実社会では、まさに陸に上がった河童だ(劇中では“ペンギン”に例えている)。彼らは海にいる時の方が幸福なんだ。で、そこからキャラクターのインスピレーションが湧いてきてね、そうだ〈潜水艦の中を描く〉映画を作ろうと思い立ったのさ」と語る。「『恐怖の報酬』、『黄金』が描いたテーマが、我々が描きたかったストーリーの中心的アイディアにあった。つまり、財宝探しをするうちに取り憑かれる人間の狂気さ。『ブラック・シー』は昔ながらの冒険物語で、登場人物たちの設定が大きな要素を占めている。今の時代、潜水艦を舞台にした映画には、深く潜水した後の人間同士の衝突、つまり反乱の発生が必要不可欠なんだ」

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執筆者

Yasuhiro Togawa