先の第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門におきまして黒沢清監督作品『岸辺の旅』が、監督賞を受賞いたしました。黒沢清監督にとっては、2008年の第61回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」で審査員賞を受賞した『トウキョウソナタ』に続く、カンヌ国際映画祭での受賞となりました。

本作は、湯本香樹実が(ゆもと かずみ)が、2010年に発表した小説『岸辺の旅(きしべのたび)』を世界的名匠・黒沢清監督が映画化!主演には、数々の映画賞を受賞した『悪人』で、第34回モントリオール世界映画祭最優秀女優賞を受賞した深津絵里と、映画『マイティ・ソー』でハリウッド映画デビューを果たし、『私の男』で第36回モスクワ国際映画祭最優秀男優賞を受賞した浅野忠信という国際的に活躍する2人がW主演! 日本映画界を代表する2人の実力派が初の夫婦役で、“究極のラブストーリー”を演じました。そして、黒沢清監督とは初顔合わせとなる深津絵里と、黒沢清監督作品には(『アカルイミライ』以来)映画としては12年ぶりの出演となる浅野忠信という強力なタッグにより、この度、第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で、日本人初の監督賞を受賞しました。

10月1日(木)の公開を前に同名の原作本も話題を呼ぶなか、原作者の湯本香樹実さんから映画への感動のコメントが到着しましたので、ぜひともご紹介をお願いいたします。すでに話題をなっているこの秋注目の作品、世界に認められた映画を観てから原作を読むか、原作を読んでから映画を観るか? 2倍の楽しみが待っている。

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「優しく不穏な気配にそっと頬を撫でられ、抱きしめられるような映画。安らぎと哀しみが寄せては返し、遙かな旅へ誘います。監督賞受賞おめでとうございます。」
 —原作者:湯本香樹実

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執筆者

Yasuhiro Togawa