国、監督、俳優、テーマなど様々な切り口のもとでアジア映画を特集していく東京国際映画祭と国際交流基金(ジャパンファウンデーション)アジアセンターのコラボレーション部門「国際交流基金アジアセンターpresents CROSSCUT ASIA」。

昨年大好評だったタイ特集に続く第2弾は、豊かな映画史を誇るとともに、今まさに「第3期黄金時代」に突入したと世界的に評されるフィリピン映画の世界を特集することが決定いたしました!

今回は、最新作『TAKLUB』が現在開催中の第68回カンヌ国際映画祭のある視点部門に出品されているフィリピンの若き巨匠、ブリランテ・メンドーサ監督(『囚われ人 パラワン島観光客21人誘拐事件』、カンヌ国際映画祭監督賞受賞『キナタイ マニラ・アンダーグラウンド』)を特集する他、フィリピン映画の今を感じる注目のラインナップの予定です。

■特集タイトル:国際交流基金アジアセンターpresents
「CROSSCUT ASIA #02 熱風!フィリピン」

■概要: アジアの国、監督、俳優、テーマなどに焦点を当て、アジア映画の特集上映を行う「CROSSCUT ASIA」(クロスカット・アジア)は昨年設立した部門。アジアの現在(いま)を鋭く切り取った珠玉の映画を紹介していきます。

<第28回東京国際映画祭 開催概要>

■開催期間: 10月22日(木)〜10月31日(土)
■会場: 六本木ヒルズ(港区)ほか 
■主催: 公益財団法人ユニジャパン(第28回東京国際映画祭実行委員会)
■公式サイト:http://www.tiff-jp.net 

<ブリランテ・メンドーサ監督 プロフィール>
ブリランテ・メンドーサ監督は、フィリピンのインディペンデント映画界における至宝であり、最も重要なフィリピン映画製作者の一人。様々な映画やTVコマーシャルのプロダクション・デザイナーとしてキャリアをスタートし、2005年、インディペンデント映画プロダクション「センター・ステージ・プロダクションズ」を自ら設立し、フィリピン映画の再興に貢献。監督デビュー作『Masahista (The Masseur)』は05年ロカルノ国際映画祭ビデオ部門で金豹賞を受賞し、フィリピン映画の新たな潮流を生み出した。母国のストーリーを世界に発信し続ける彼は、フィリピン人監督として初めて三大映画祭全てのコンペティションに出品され、受賞を果たしている。近年では、フランス政府より芸術文化勲章を授与。
フィリピン人監督としては初めて、巨匠ベルナルド・ベルトルッチやダリオ・アルジェントと並ぶ栄誉を授かった。最新作『TAKLUB』は現在開催中の第68回カンヌ国際映画祭のある視点部門に出品されている。

主な監督作品
『Tirador (Slingshot)』(07年 ベルリン国際映画祭 カリガリ賞受賞)
『Serbis (Service)』 (08年 カンヌ国際映画祭 コンペティション部門出品)
『キナタイ マニラ・アンダーグラウンド』 (09年 カンヌ国際映画祭 監督賞受賞)
『Lola』(09年 ヴェネツィア国際映画祭 コンペティション部門出品)
『囚われ人 パラワン島観光客21人誘拐事件』(12年 ベルリン国際映画祭出品)
『Thy Womb』(12年 ヴェネツィア国際映画祭 the La Navicella Venezia Cinema Award受賞)

<ブリランテ・メンドーサ監督からのコメント>
今回の東京国際映画祭で私の映画やフィリピンの映画が上映され、映画祭の一部となることを大変嬉しく思っています。皆さん、どうかご覧になってください。 東京国際映画祭はフィリピン映画だけではなく、私達が普段映画館で観られないような趣向の変わった類いの映画を観ることができる最高のチャンスです。東京国際映画祭をみんなで応援しましょう。

執筆者

Yasuhiro Togawa