曳山まつりで有名な富山の港町。その町は歴史上初めてと言う「曳山の譲渡」でゆれていた。
そこに東京から一人の男がやってくる。かつての親友は、最後にもう一度「曳山につながる」事を願って死んでいった。
全てを失った時、【亡き友への想い】【曳山まつりに高揚する人々の情熱】【純粋無垢な一人の少女の想い】に触れ、抱え込んだ葛藤と後悔を浄化していく。曳山につながった夜、男は生まれ変わる・・・。

富山県射水市(いみずし)の新湊曳山まつりでは、祭りに参加して曳山を曳くことを「つながる」と言います。何十人もの曳き手によって3.5トンにもなる大きな山車が曳かれていくその様は、力を合わせること、魂を重ねることの凄さ、素晴らしさに満ち溢れています。そんな体験を得るために、今年も多くの人々が集う。曳山祭りは新湊の人々にとって、年に一度必ずやってくる大切な日です。
今回、新湊の放生津八幡宮(ほうしょうづはちまんぐう)の例大祭として行われる新湊曳山まつり本番までの日々の中、不思議なエネルギーに満たされる街を舞台にしたオリジナルストーリーを映画化します。

 監督はテレビドラマ界の巨匠・石橋冠。「池中玄太80キロ」や近年では「点と線」「刑事一代〜平塚八兵衛の昭和事件史〜」など、幾多の名作を世に送り出し、常に時代のテーマを問うてきた石橋監督が、“第二のふるさと”として愛してやまない新湊を舞台に、長年の映画制作への想いを遂に結実させます。また、観るものの心に残る、オリジナルストーリーを届けます。

かつての親友と共に起業し、IT関連企業CEOを務め、根っからの仕事人間で会社の拡大にしか興味がない主人公・中原祐馬を演じるのは、竹野内豊。祐馬のかつての親友である塩谷航平の義兄であり、四十物町の曳山総代を務める渡辺鉄也役に江口洋介。
四十物町の町内会長を務める西村玄太郎には西田敏行。祐馬の会社にかけられた金融取引法違反の嫌疑を捜査する富山県警の刑事役にはビートたけし。その他、松坂桃李、優香、小池栄子、美保純、立川志の輔、室井滋、柄本明という日本を代表する超豪華俳優陣が石橋監督の名のもとに集結。西田敏行、ビートたけしらは監督の名を聞いただけで台本も読まずに出演を快諾したとの事。

そしてさらに今回、祐馬のかつての親友の忘れ形見である一人娘である渡辺瞳役に高橋ひかるが決定!第14回国民的美少女コンテストでグランプリを受賞し、近年では「代々木ゼミナール」のCMでの出演が話題の美少女が巨匠石橋冠に師事!竹野内豊、江口洋介をはじめとする名優たちの中でどのような演技を見せるのか、期待が高まります!

【キャスト・スタッフコメント】
<監督:石橋冠コメント>
会った時、大女優になる予感があった。何よりも、根性があると見た。

<プロデューサー:佐藤貴博コメント>
映画『人生の約束』で高橋ひかるさんに演じてもらう瞳は、両親を失い叔父の家で暮らしている中学生という悲しみを背負った存在であり、また竹野内さん演じる主人公と同じく新湊には馴染んでいない、どこか浮遊している存在として登場します。
しかし、主人公が彼女を気に掛けてしまうように、観客にとっても「気になる」「彼女を追いかけてしまう」存在にならなければいけない役柄です。
田舎には馴染まない洗練さと、悲しみや切なさも併せ持ち、さらに主人公や観客にどこか懐かしさも感じさせるような複雑で重層的な女優を探していました。
そこで国民的美少女グランプリを獲得した高橋ひかるさんに出会いました。
洗練されたスタイルとともに、可愛らしさと美しさ、明るさの中にそれだけではない何かを感じさせる魅力的な表情、そして何より未来への希望を感じさせる存在感が、まさに観客にとって「気になる」存在になりえるだろうと確信しました。

本作が映画デビューとなる高橋さんですが、石橋監督の厳しい演出にもしっかりとくらいついていく根性も見せてくれています。
本作とともに彼女は世界に羽ばたいていってくれることでしょう。
劇中だけでなく、映画にとっての希望の存在になってくれると思っています。

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執筆者

Yasuhiro Togawa