夜のミュージアムで生き生きと動きだす展示物たちの冒険を描き、大ヒットを飛ばした「ナイト ミュージアム」シリーズが、いよいよ最終章!?大人気シリーズの第3弾であり、最終章となる『ナイト ミュージアム / エジプト王の秘密』(大ヒット公開中)で、博物館の仲間たちを襲うのは史上最大の危機。展示物に魂を吹き込んでいたエジプト王の石板〈タブレット〉が魔法の力を失い、このままではみんなが動けなくなってしまうというのだ。何とかしなければ、仲間たちが二度と動かなくなってしまう!ラリーと仲間たちは最悪の事態を回避すべく、謎の鍵が眠る大英博物館へと乗り出していく。

25年間で1000ヶ所以上の博物館を巡り、「親子で楽しむ!歴史体験ミュージアム 首都圏近郊版」(朝日新聞出版)の著書で、博物館・水族館などをテーマにしたウェブマガジン「博物月報」主宰の盛田真史さんは、本シリーズが、世界中の博物館に影響を与えたという。「1作目が公開されると、17時閉館だった博物館が夜間公開や、お泊り会を実施し始めました。多くのミュージアムの夜間公開の火付け役となった『ナイト ミュージアム』シリーズの面白さは、このようにスクリーンの中だけに留まらないのです」と本作が博物館の常識を変えたと明かす。また、「夜のミュージアムは、彫刻や恐竜の化石などの展示物のシルエットが壁面に浮かび上がって、光の加減で動き出すように見えたりと、昼間に見学するのとはちょっと違った“発見”があります」とリアルナイトミュージアムの楽しみ方もレクチャー。

知らない博物館は無いと言っても過言ではない、そんな博物館研究家はどのように本シリーズを観るのか?「ミュージアムに行って、展示物が動き出したら楽しいだろうなとか怖いだろうなと思ったことのある人は多いのではないでしょうか。そんな「夢」をかなえてくれたのが、この『ナイト ミュージアム』シリーズです」と語る。また、本作については「大きな剥製や化石、彫刻たちが動き回るシーンは圧巻です。とくに彫刻などは「こういう動き方になるのか!」と感心してしまいます。また、主人公たちが通り抜けるギャラリーに展示されている山水画の滝が音を立てて流れていたりと、かなり細かいところにも演出が施されているので、ぜひそういう部分も楽しみながら見てもらいたいと思います。」と多くのミュージアムを見てきた盛田さんも悶絶の様子。

アドベンチャー、アクションユーモア、ヒューマン・ドラマとあらゆるジャンルの魅力を結集した、この究極のミュージアム・ムービーには、ヴィヴィッドな躍動感とせつなさが同居する。かつてない興奮とロマンにあふれ、仲間を、家族を思うエモーションがうねりをあげる物語に、きっと心揺さぶられずにはいられないだろう。

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執筆者

Yasuhiro Togawa