この度、第86回アカデミー賞(2014年)で、3冠を受賞した『ダラス・バイヤーズクラブ』のジャン=マルク・ヴァレ監督作、フランスを代表する女優、歌手のヴァネッサ・パラディ主演による『カフェ・ド・フロール』恵比寿ガーデンシネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて3月28日(土)より公開中致しました。

モテ男ハンター、ヴァネッサが愛情深い母親を熱演!
◆本作では過去と現在、二つの物語が同時進行する。現代を生きる主人公アントワーヌには別れた元妻と年若い愛人に挟まれており、その関係はジョニー・デップと長年連れ添ったヴァネッサ、そしてデップの新しいパートナーであるアンバー・ハードの関係とリンクしている。ヴァネッサ自身は「私はソウルメイトなんて信じない」と発言。「もし、ソウルメイトを失ったら、それで全てがおしまいになってしまうから。」と語っている。本作の撮影時期は丁度、デップとヴァネッサの不仲が囁かれた時期であり、この作品と彼女の不思議な縁が感じられる。

◆本作の主演は、ヴァレ監督に「この作品で最大の発見」と言わしめた永遠のフレンチ・ロリータ、ヴァネッサ・パラディ。シャネルのミューズとして活躍し、セルジュ・ゲンスブール、レニー・クラヴィッツ、ジョニー・デップなどイイ男達を虜にしてきたヴァネッサが本作ではシングルマザーとして息子を育てる気丈な母親を演じている。障害を抱える息子の可能性を信じ、父親がいない寂しさを子供に感じさせないよう、いつも明るく振舞い、子供を虐める学校の同級生には直接抗議するなど可憐な美少女時代からのヴァネッサを知る人はこの肝っ玉ぶりに驚くであろう。子役であるマラン・ゲリエ君との撮影はアドリブが多く撮影現場でも本当の母親のように忍耐強く彼と共に過ごした。

《ヴァネッサ・パラディ コメント》
マランとは、心を通わせる必要があったけれど、私のほうはすぐ打ち解けたわ。マランのまなざしは魔法のように、とても美しいの。愛嬌があり魅力的で偉大な影響力を持ってる。マランとの共演は忍耐力が必要だったけれど私自身苦手なアドリブが上手になったわ。彼とのシーンは監督の指示通りにはいかないからアドリブが求められるの。でも、慌てることはなかったわ。彼の行動で予想外のことが起きるとそれに合わせて、みんなが動いていく、そういう環境が私を成長させていくれたし、スタッフの手腕も磨かれたんじゃないかしら。急な予定変更もあったから、臨機応変に対応しないといけなかったしね。彼らの心の中には、大人びた意識や反抗心もあるわ。マランは特に個性が強い子で時間がかかることもあったわ。

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執筆者

Yasuhiro Togawa