横浜シネマリンにおきまして、2月28日(土)から3月13日(金)まで、ジャン=リュック・ゴダール監督の最新作『さらば、愛の言葉よ【2D】』を上映する運びとなりました。
これに併せまして同期間中、1960年代のゴダール監督作品3作を上映いたします。
また、上映後にはゲストをお招きしてのトークショーイベントを行います。

『勝手にしやがれ』(59)の長編デビュー後間もない1960年代、ヌーヴェルヴァーグ時代から政治の時代に移り変わろうとするこの時期、ゴダールは映画との無垢な戯れから離れ、想像に観察という手法を加え、人々の実生活のすがたを切り取り、街の群像を描き、テーマを社会へと紐づけてゆく。
いよいよゴダールは、人生とひとつとなった映画を作り始め、現実=真実を発見する冒険へと出発したのだ。
そして、半世紀経った現在も変わらず、ゴダールは冒険を続けている。
めぐりめぐって、かつて失った無垢を、彼はもう一度取り戻しているのかもしれない。既に。
60年代ゴダール映画がスクリーンに映し出す「今」と、新作『さらば、愛の言葉よ』の現在の「今」を重ね合わせ、その共鳴音に全身をふるわせよう!

【上映場所】横浜シネマリン(昨年12月12日にリニューアルオープン)
【住所】横浜市中区長者町6-95
【上映期間】2/28(土)〜3/13(金)
       『さらば、愛の言葉よ【2D】』+『ゴダール旧作3本』

【イベント内容】
・ゴダール旧作特集
 上映作品:『男性・女性』『彼女について私が知っている二、三の事柄』
        『女と男のいる舗道』

・トークショー「新旧ゴダールをめぐるフリートーク」(40〜60分程度)
(1)2/28(土)『女と男のいる舗道』18:45の回上映後
 ☆足立正生さん(映画監督)×寺岡裕治さん(映画系編集者)

(2)3/7(土)『彼女について私が知っている二、三の事柄』18:45の回上映後
 ☆山内マリコさん(小説家)×寺岡裕治さん(映画系編集者)

(3)3/13(金)『男性・女性』18:45の回上映後
 ☆青山真治さん(映画監督)×坂本安美さん(アンスティチュ・フランセ日本映画プログラム主任。映画批評家)

『さらば、愛の言葉よ』※当館では2D上映となります
原題:Adieu au Langage 3D/英題:Goodbye to Language 3D
2014年/フランス映画/フランス語他/69分/ 
上映日時:連日:11:00/17:00

これはゴダールの遺言である———ル・モンド紙
男と女、一匹の犬と最期の言葉

特集『ゴダールの60年代、そして現在』上映作品
女と男のいる舗道  
VIVRE SA VIE
1966年/フランス=スウェーデン/105分/スタンダード/モノク
上映日時:2/28(土)-3/3(火) 連日18:45〜
☆2/28(土)上映後、トークショーあり
足立正生さん(映画監督)×寺岡裕治さん(映画系編集者)

彼女について私が知っている二、三の事柄
DEUX OU TROIS CHOSES QUE JE SAIS D’ELLE
1966年/フランス/90分/シネスコ/カラー/35mmプリント
上映日時:3/4(水)-3/8(日) 連日18:45〜
☆3/7(土)上映後、トークショーあり
山内マリコさん(小説家)×寺岡裕治さん(映画系編集者)

男性・女性
MASCULIN FÉMININ
1966年/フランス=スウェーデン/105分/スタンダード/モノクロ/35mmプリント
上映日時:3/9(月)-3/13(金) 連日18:45〜
☆3/13(金)上映後、トークショーあり
青山真治さん(映画監督)×坂本安美さん(アンスティチュ・フランセ日本映画プログラム主任。映画批評家)

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執筆者

Yasuhiro Togawa