この度、鬼才テリー・ギリアム監督作の中でも伝説的作品と名高い、『未来世紀ブラジル』『12モンキーズ』に続く近未来映画「原題:The Zero Theorem」の邦題が『ゼロの未来』で決定いたしました。
また、公開劇場と初日も、2015年春に開業することが話題となっているYEBISU GARDEN CINEMAにて、そして新宿武蔵野館で5月16(土)より公開される運びとなりました。

コンピューターに支配された近未来。孤独な天才コンピューター技師コーエン(クリストフ・ヴァルツ)は、荒廃した教会に一人こもり、人生の意味を教えてくれる電話が鳴るのを待ちながら、謎めいた数式「ゼロの定理」の解明に挑んでいた。ある日、魅力的な女性ベインスリー(メラニー・ティエリー)と出会ったことで、彼の人生は大きく変動し始める—。

映画史に残る名作として有名な『未来世紀ブラジル』、『12モンキーズ』に続き、近未来世界を舞台に鬼才テリー・ギリアム監督が、人間の存在意義と生きる目的を謳いあげるヒューマンドラマの傑作!
主演は、二度のアカデミー賞に輝き、本年度のゴールデングローブ賞で主演男優賞にノミネート(『ビッグ・アイズ』コメディ/ミュージカル部門)されたクリストフ・ヴァルツ。その相手役に、98年ジュゼッペ・トルナトーレ監督の『海の上のピアニスト』(98)で長編映画デビューを飾り、その後も『危険なふたり』(05)、『インストーラー』(07)、『バビロン A.D.』(08)、などフランス映画を中心に活躍するメラニー・ティエリー。また、ウェス・アンダーソン監督の『ムーンライズ・キングダム』(12)や『グランド・ブダペスト・ホテル』(14)などに起用された注目の若手ルーカス・ヘッジズも重要な役どころで出演する。

テリー・ギリアム監督は「『未来世紀ブラジル』を作ったとき、当時我々が生きていた世界を描こうとした。『ゼロの未来』は私が思うに、我々が今住んでいる世界の一端だ」と語る。さらに「我々は正直で、ファニーで、美しくて、スマートで、驚きに満ちた映画を作ろうと試みた。複雑な現代に生きる男が、彼の人生の意味を問うシンプルな映画を。避けられない人間関係や愛への渇望、満ち足りた魅惑的なキャラクター、そして意味深く賢くウィットに富んだ脚本が、簡単に答えが出ない疑問を提起するのだ。皆さんが最近目にする映画とは異なる作品であればと思う」と、観る者へ問いかけながらも、鬼才らしい意味深な言葉を残す。

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執筆者

Yasuhiro Togawa