現在シネマート新宿にて絶賛公開中、加瀬亮主演のホン・サンス監督最新作『自由が丘で』。「加瀬亮の自然な佇まいが魅力的」「心地よくてあたたかい映画」「ホン・サンス監督作の中で最高傑作!」「たっぷり濃密な67分!」などTwitterでも多くの絶賛の声が寄せられている本作。

12月13日(土)の公開初日には、韓国からホン・サンス監督が来日。2年前、かねてから監督の大ファンであった加瀬亮とホン監督が出会い、映画『自由が丘で』が生まれるきっかけとなった記念すべき場所、シネマート新宿にて舞台挨拶を行いました。加瀬亮は「これ以上の現場が、これからあるのか不安になるくらい最高の体験だった」。ホン監督は「加瀬さんは、いい人です。本当に美しい人。加瀬さんの演技には、これ以上望むことはないというくらい満足しました。」とお互い相思相愛の様子をみせていました。

既に、本年度のヴェネチア国際映画祭への正式出品を皮切りに、釜山、トロント、ニューヨークと世界中の映画祭にて上映され高い評価を受け、フランスのナント三大陸映画祭ではグランプリに輝き、国内では韓国映画批評家協会賞にて最優秀作品賞を受賞している本作。この度、韓国でもっとも影響力のある映画雑誌cine21にて、映画『自由が丘で』が2014年の韓国映画第1位に、主演の加瀬亮が“今年の俳優”に選ばれました!これは、外国人俳優では初の快挙です!

映画評論家たちの多くが、加瀬亮の存在が、映画『自由が丘で』を特別なものをしていると述べ、加瀬亮を「とても特別な俳優」と評しています。

◇「今年の俳優」『自由が丘で』主演 加瀬亮

今年の男性俳優部門で、外国人である俳優が選ばれたという初めての出来事が起こった。『自由が丘で』の支持者たちの多くが今年の俳優として加瀬亮を選んだ。『自由が丘で』の特別さは、そのまま加瀬亮の特別さと深い繋がりがあるという意見が多かった。ホ・ムニョンの選定理由が代表的である。“『自由が丘で』を 2回目に観た時、モリが話す言葉をそのまま信じられると感じた。加瀬亮は迫真の演技ではなく、自身の配役という架空の存在を信じさせてくれる。演技力ではなく人間的能力としか言えない何かが、それを可能にしたと考える。特別な、とても特別な俳優だ。”

また、キム・ヘリは言う。“加瀬亮がホン・サンス映画について言った‘海辺で偶然に見つけた小石’という表現をそのまま返したい。この映画で彼の演技は海辺を歩いて見つけた完璧な形の小石みたいだ。”

加瀬亮は、選出を受けて喜びと感謝を述べると共にこう語っている。

”ホン監督に出会い、一緒に仕事できたことが私にとって宝物を得たことのようです。ホン監督は素晴らしい芸術家で、彼は映画の光であり希望です。”

◇今年の韓国映画第1位『自由が丘で』

『自由が丘で』を支持してやまない映画評論家たちからの言葉の数々が寄せられた。

“ホン・サンスは常に観客にインスピレーションを与えてくれる。彼の映画が作り出すリズムとバリエーションは何回観ても新しい。”(イ・ジヒョン)

”あんなに無作為に開かれるモリの時間はプリズムのように我々の日常に反芻する。”(cine21編集部)

“日記が手紙になり、手紙が日記になる時に生まれる正直なぬくもり。無くなった一枚の手紙が話に与える開放。欠乏と失望の中で、自由である方法を温かく教える映画” (キム・ヘリ)

(cine21より一部抜粋)

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執筆者

Yasuhiro Togawa