十代で園子温(『TOKYO TRIBE』ほか)に師事し、西村喜廣(『東京残酷警察』『ヘルドライバー』ほか)の下で映像制作を学んだ異色の経歴を持つ女優・水井真希が遂に監督デビュー。『終わらない青』(2009)、『マリア狂騒曲』(2013)などで主演女優として個性的な立ち位置を築いた水井。そんな彼女の監督デビュー作となる本作は、自身が第一の被害者となったと云う実際の連続拉致事件を映像化した衝撃作となった。

— 人間の行動が物語としてのセオリーを裏切る、体験者しか知らない一晩。
精神に負った傷は、暗い森で迷子になったかの様に被害者の心を責め立てる —

主人公:まゆかを演じるのは、7 歳で芸能界に入りミュージカルやテレビドラマに多数出演、AKB48第一期最年少メンバーとしても活躍し、卒業後も多くのファンに支持される加弥乃。最近では金子修介監督『少女は異世界で戦った』(2014)で武田梨奈・清野菜名らと共に、主演の一人として本格アクションを披露。
実力と愛嬌を兼ね備えた若手女優として期待を集めている。 2015 年公開『進撃の巨人』で特殊造形プロデューサーを務める西村喜廣がプロデューサー兼特殊造型監督として参加する。

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執筆者

Yasuhiro Togawa