『アナと雪の女王』のウォルト・ディズニー・スタジオ最新作で、ディズニーの新たな傑作誕生と話題を集めている映画『ベイマックス』。この度、「絆」や「振り子」といった優れたパラパラ漫画の映像作品で、お笑い芸人としてだけでなくクリエイターとしても高い評価を受ける鉄拳が、独自の視点で描き下ろしたオリジナルのパラパラ漫画作品を制作。ディズニーの正式なPVとして採用されることが決定した。

本作は、幼くして両親を亡くし、最愛の存在であった兄タダシをも謎の事故で亡くしてしまったひとりぼっちの天才少年ヒロが、心とカラダを守るために作られたケア・ロボット“ベイマックス”と共に失った絆を取り戻す、感動のアドベンチャー。

鉄拳の描き下ろしたパラパラ漫画は、ヒロの天才ゆえの孤独と、そんなヒロを心配する兄タダシの姿から始まる。そんな兄とヒロの固い信頼関係が描かれるイラストは、兄がヒロの前からいなくなってしまう悲しさも見事に表現。そして、ふさぎ込むヒロの前に、兄が願いを託して作り上げたケア・ロボット、ベイマックスが現れる。最初は拒否しつつも、その優しさによって痛みを乗り越えていくヒロの姿と、最愛の兄、タダシに重なるベイマックスが優しく、緻密に描かれる。「ベイマックスが、兄のタダシに変わって、ヒロを守る、大事にする気持ちが伝わればいいなと思って書きました。」と語る鉄拳のメッセージが強く感じられ、これだけでも感動間違いなしの映像を、言わずと知れたAIの名曲、「Story」がさらに盛り上げる。
本作のプロデューサー、ロイ・コンリは「彼のパラパラ漫画は大好きですよ。彼とは何度かやりとりをして進めてもらったのですが、最終版は本当に素晴らしい出来となりました。描き続けて、パラパラ漫画も作り続けて下さい!本当に最高です!」監督のドンとクリスは、「あなたの絵を気に入りました。とてもキュートでかわいいです。すごく魅力的で、ストーリーも素晴らしい。ありがとうございます!」とコメントし、鉄拳の描いたパラパラ漫画、そして彼の作品が持つ、映画にぴったりとつながる優しさを手放しで絶賛した。

実は、ディズニー・アニメーション・スタジオの作品のプロモーションに、スタジオ以外のクリエイターがオリジナルストーリーの映像を作ることは異例中の異例。日本のカルチャーを徹底的に研究し、ディズニーの“日本愛”を注ぎ込んで作られた作品ということと、鉄拳の描くパラパラ漫画が映画のテーマを見事に描き切っていることから、特例の公認PVとして配信されることが決定したという。非常にレアな作品でもあるのだ。
鉄拳は、「こんにちは、鉄拳です。今回僕は、『ベイマックス』のパラパラ漫画を描いてみました。ベイマックスが、兄のタダシに代わって、弟のヒロを大事にするという部分が伝わるように描きました。みんなが大切な人の存在を感じ、守りたくなる作品になっています。ぜひ、僕のパラパラ漫画と、『ベイマックス』を映画館でぜひ観て下さい! よろしくお願いします。」とコメントし、今回のPVに込めたメッセージを語ると同時に、映画を力強くプッシュした。1ヶ月間で1000枚以上(!)という驚くべきハイペースで描き上げられたこの映像は、オフィシャルサイトなどのWEBを中心に配信される予定。

観る者の胸を優しく包み込むパラパラ漫画で、多くの人を感動させる鉄拳。優しさを描く『ベイマックス』とAIの「Story」を併せて、思わず涙してしまう事請け合いの今回のPVが与えてくれる感動は、本作への期待をさらに高めてくれる。この冬の感動作の大本命『ベイマックス』は12月20日(土)全国公開。

・『ベイマックス』鉄拳「パラパラ漫画」オリジナルPV
http://youtu.be/Vd2EmUB3p5I

【鉄拳さん:Q&A】
Q.『ベイマックス』を観た感想を教えて下さい。
ベイマックスの柔らかさ、優しさが本当にすごく伝わってきて、兄のタダシの代わりにこんなに尽くしてくれるロボットがいたらいいなと思いました。僕もベイマックスがほしいです。

Q.『ベイマックス』パラパラ漫画のオファーが来た時の気持ちと、引き受けた理由を教えて下さい。
憧れのディズニーだったので、信じられなかった。なんで僕に?なんで?なんで?みたいな。
それはどういうこと?と聞いて。すぐ嫁にも自慢したりして、本当にうれしかった。憧れだったので。
その日は本当に寝られなかったです。ワクワクしちゃいました。
ただその代りプレッシャーはすごかったですね。

Q.ディズニーのキャラクターを描くことについて、いかがでしたか?
普通だったら描かせてもらえないですよね。公認で描けるというこの幸せはほかの人には味わえないと思います。幸せでした。(ディズニー)スタッフとのやり取りで、自分もディズニーの社員になったような気持ちでした。

Q.AIさんの楽曲「Story」について、パラパラ漫画と音楽が組み合わさった時、どう感じましたか?
音楽(「Story」)を聴きながら描いていたので、AIさんの歌詞と曲のイメージをインプットして描いていたので、完成した時に、あ、よかった!いいものができたな、と思いました。

Q.鉄拳さんがクリエイターとして、例えばディズニー映画で何か影響を受けた作品などあれば、教えて下さい。
いろんな映画を観てきましたが、『美女と野獣』も『アラジン』も好きです。
動きの細かさです。動きの細かさがほかの全然ほかとは違っていて、最近の日本のアニメでも1秒24枚などない。今でもすごいと思うんですけど、昔のディズニー映画の、『美女と野獣』のダンスするシーン。ふわ〜、ふわ〜と、シャンデリアがふわ〜と上がってくるシーンなどすごいな〜と思う。
『白雪姫』、『七人の小人』など僕が生まれる前に完成していたんだと。かなり僕遅れているな〜、
あれに追いつくのは厳しいな〜とあきらめていますが。
しっぽの動きも。1秒間に24枚というのは、僕が描いているものの4倍です。無理です。あの柔らかさはできないです。

Q.ディズニー映画に関する思い出やエピソードは、何かありますか?
お母さんと一緒に『ダンボ』を観に行って、初めての映画だったんです、それが。
それが本当に衝撃的で、今でも印象に残っているんですが、そのあとにディズニーランドにお母さんが連れて行ってくれると言って、でも亡くなってしまって、行けなくて。
でも今年の4月に、本場アメリカのディズニーランドに行けたので、それでこの仕事が舞い込んできて、何か縁があるなーと思いました。

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=51409

執筆者

Yasuhiro Togawa