『アナと雪の女王』のウォルト・ディズニー・スタジオ最新作で、東京国際映画祭のオープニングでの世界最速のワールド・プレミア以来、ディズニーの新たな傑作誕生と評判も高い、映画『ベイマックス』が11月7日(現地時間)より全米で公開され、初登場No,1でスタートを切った。3,700館以上での公開という、公開前より期待の高さがうかがえたが、同週公開の『インターステラー』の成績を上回り、週末三日間で5,600万ドルを突破した。(2014.11.7〜11.9 BOX OFFICE MOJO調べ)。全米で公開されるアニメーション映画においては、ファミリー層の観客がその大部分を占めることが多いが、『ベイマックス』は、ファミリー層はもちろん、26歳以上の大人層が観客の42%を占めるということも特徴の一つ。老若男女をまんべんなく集め、総じて高い評価を出していることが成績に反映された形となっている。

この映画は、幼くして両親を亡くし、唯一の理解者であり最愛の存在であった兄タダシをも謎の事故で亡くしてしまったひとりぼっちの天才少年ヒロと、心とカラダを守るために作られたケア・ロボットの“ベイマックス”の絆を描いた感動アドベンチャー。舞台である架空都市“サンフランソウキョウ”には、徹底的に研究された日本文化の魅力が随所に反映されており、日本で実施されたワールド・プレミアでも話題を集めた。日本文化が魅力の一つとして取り入れられたこの作品が海外でどのような評価を受けるのかという点も注目されていたが、リアリティにこだわったその世界観は圧倒的な支持を集め、映画評論家による映画レビューをまとめたアメリカの有力映画サイトRotten Tomatoesでは、11/11現在までに90%が好評価となるハイスコアを記録。大人の観客が集まっていることからも、キャラクターの魅力だけではなくその世界観やストーリーが評価されていると言える。好成績に加えて批評家の評価も高いことから、来年2月に行われるアカデミー賞の選考候補作としてもリストアップされた作品の中でも、アカデミー賞有力候補!という声が早くも上がっている。

年末から年明けにかけてスタートする主要な賞レースにおいても、前年度賞レースで大きな話題となり世界中で大ヒットを記録、アカデミー賞長編アニメーション部門を受賞した『アナと雪の女王』に続き、『ベイマックス』が話題の中心になることは間違いなし!今後の動向に目が離せない。
映画『ベイマックス』は、12月20日(土)より日本公開。

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執筆者

Yasuhiro Togawa