神戸の大学に通う東京出身の辰木桂。ナイーブかつ関西気質の違和感も手伝ってなかなか心を開くことができない彼女はある日、車椅子の青年、洋次と出会うことで心境に変化が生じる。しかし、桂は洋次が命の砂時計を刻んでいることを知ってしまい…。

兵庫県、大阪府を放送エリアとするサンテレビジョンは2014年度に開局45周年を迎え、その記念事業として、また2015年1月17日が阪神・淡路大震災から20年目を迎えるにあたり、同局が制作したのがこの『神戸在住』です。テレビ放送版となる『神戸在住』は主人公の辰木桂の視線から神戸を捉えるように描かれ、その20年目にあたる2015年1月17日に同局でオンエア。更に、桂と友人たち3人を加えた4人の視線で神戸を捉えるように描かれた『劇場版 神戸在住』が同じく2015年1月17日に劇場公開。劇場公開と地上波が同日に展開されるという日本のメディア史上初の試みとなります。再生のメッセージも込め、“震災の記憶”と“いまを生きる”というメッセージを現代から未来へと神戸から全国に伝えます。
撮影はオール神戸・阪神間ロケで神戸に深くかかわる人々の姿を、この街の景観や匂いとともに映像に収めました。

原作は講談社の『月刊アフタヌーン』で1998年から2006年まで連載されていた木村紺『神戸在住』。監督は1984年映画「セピア・タウン」(脚本・監督)、1993年「She’s Rain」(監督・脚本)、2008年同「能登の花ヨメ」やテレビドキュメンタリー等でも活動している白羽弥仁。主演の辰木桂役には、映画「神様のカルテ2」(2014)での好演で注目を集め、2014年10月4日公開映画「小川町セレナーデ」でヒロインで“偽オカマ”になりきってのダンスも必見だった藤本泉。桂の友人・泉海洋子役にはファッションショー「神戸コレクション」でも活躍する人気モデル浦浜アリサ。生きる事の辛さと喜びを伝える武内真弓役に1999年から2012年まで震災をテーマとした詩の朗読コンサートに参加するなど神戸にゆかりの深い竹下景子。その他、個性溢れる豪華キャスト陣が脇を固め作品を盛り上げます。
2015年正月映画の話題作。

予告編::http://youtu.be/nv2cihxAZ8Y

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執筆者

Yasuhiro Togawa