この度、アカデミー賞女優ハル・ベリー主演最新作『フランキー&アリス』(9月20日公開)がヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開となる。

本作は1970年代初期のロサンゼルスが舞台。人気No.1ストリッパーフランキー(ハル・ベリー)は解離性同一性障害によって生まれた、自分のもう一人の人格、アリスに日々悩まされていた。フランキーが記憶をなくすたびにアリスは事件を起こし、その間の記憶はない。徐々にアリスは力をつけていき、フランキーは存在を脅かされていく。サイコセラピストのオズ(ステラン・スカルスガルド)との出会いによって、この病気の元となった、これまで封印してきた過去と本当の意味で向き合い、病を乗り越えていく様を描いた奇跡の実話です。本作でハル・ベリーは一人三役を演じ分け、アカデミー賞受賞作『チョコレート』を越える演技、と世界中からの賞賛を受け、ゴールデングローブ賞主演女優賞にノミネートされました。

 70年代LAが舞台ということで、映画の中で使われている楽曲の豪華すぎるラインナップが発覚した。22週に渡りチャート入りしたクール・アンド・ザ・ギャングの「ジャングル・ブギー」に始まり、ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガーで6位に選ばれたマーヴィン・ゲイの「Lets Get It On」。フランキーのサイコセラピストが、潜在意識を呼び覚ます、と聴いている楽曲は、モダン・ジャズの帝王マイルス・デイビスの「Fall」だ。更には過去のトラウマを呼び覚ますキーとなる楽曲に使用されているのは、ビートルズを一、ビーチボーイズやサイモン&ガーファンクルに多大な影響を与えたエヴァリー・ブラザーズの「Bye Bye Love」。そして、最後を締めくくるのはグラミー賞最多受賞者のスティーヴィー・ワンダーの「Higher Ground」という文句のつけようがない豪華なラインナップとなっている。当時の流行などもきちんと抑えられ、懐かしい人にはたまらない、知らない人には新しい発見となること間違いなしだ。特にNo.1ストリッパーのフランキーがマーヴィン・ゲイの楽曲に乗せて踊るシーンは必見!48歳を迎えたハル・ベリーの美しく健康的でありながら官能的なダンスが楽しめる。

 音楽というのは思いでと結びつきやすい要素で、個人個人にもこの曲を聞くとあの頃を思い出す、などあるだろう。フランキーと一緒に70年代アメリカを感じ、過去を乗り越えるたびに一緒に出てみてはいかがだろうか?

【使用楽曲リスト】

01:Gift Of Love – The Van Dykes
02:Lets Get It On – Marvin Gaye
03:Telegram Sam – T.Rex
04:I Just Want to Make Love to You – Etta James
05:Goin Man huntin – Jo Ann Garrett
06:Better Git It In Your Soul – Iron Cross
07:I Pity The Fool – Ann Peebles
08:Little Bit Of Soul – Iron Cross
09:Strut For Shearing – Steven James Edwards
10:Jungle Boogie – Kool & The Gang
11:Sugar Babe – Buster Brown
12:Bye Bye Love – The Everly Brothers
13:Fall – Miles Davis
14:Metal Guru – T.Rex
15:Que sera sera – Pink Martini
16:Que Sera Sera(Whatever Will Be,Will Be) – Doris Day
17:Higher Ground – Stevie Wonder

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=52762

執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa