第62回ベルリン国際映画祭パノラマ部門出品作
第14回ルション国際映画祭最優秀監督賞 /第25回ベアリッツ国際映像祭最優秀男優賞

10月25日(土)よりシアター・イメージフォーラム他全国順次公開!!

1941年、ナチ占領下のフランス。
1人のドイツ将校の死に、ヒトラーは150人の人質の死を要求した—。
『ブリキの太鼓』の名匠シュレンドルフ監督13年ぶりの日本公開作

1941年、ナチ占領下フランスで1人のドイツ将校が暗殺される。ヒトラーは即座に、報復として、収容所のフランス人150名の銃殺を命令。
過度な報復に危険を感じたパリ司令部のドイツ軍人たちはヒトラーの命令を回避しようとするが、時は刻々と過ぎ、政治犯が多く囚われているシャトーブリアン郡の収容所から人質が選ばれる。その中に、占領批判のビラを映画館で配って逮捕された、まだ17歳の少年ギィ・モケがいた…。

映画史に残る名作『ブリキの太鼓』で知られるフォルカー・シュレンドルフ監督の13年ぶりの日本公開作『シャトーブリアンからの手紙』。
近年は第二次大戦下の史実に注力し、妻マルガレーテ・フォン・トロッタ(『ハンナ・アーレント』監督)とともにドイツ史を見つめつづける名匠が描いたのは、収容所のフランス人たち、困難に直面したドイツ軍人やフランスの行政官、銃殺を命じられたドイツ兵らの重層的なドラマ。
わけても、報復のための人質選びを命じられたフランスの役人や反ナチスのドイツ将校たちを、感傷の入る余地のない演出で描写し、人は何に従って生きるのか、という現代にも通じる大きな問いを投げかけている。

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執筆者

Yasuhiro Togawa