1000ドルの薬より、1曲の音楽を!
近年、医学的にも効果が高いと認められはじめてきた、認知症・アルツハイマー患者への音楽療法。
サンダンス国際映画祭ドキュメンタリー部門で観客賞を受賞した、興味深いドキュメンタリー映画がついに劇場公開!

現在、全米で500万人、日本でも高齢者の4人に1人、約400万人以上いるとされ、今後も爆発的に増え続けると言われている認知症やアルツハイマー患者たち。いまだ特効薬がなく先進国の間で深刻な社会問題化している。
アメリカのソーシャルワーカー、ダン・コーエンはかつてIT業界で働いていた。あるとき「患者がiPodを自分の好きな歌(パーソナル・ソング)を聞けば、音楽の記憶とともに何かを思い出すのではないか」ということを思いつく。

 実験をはじめてすぐに効果が表れた。長年認知症を患い、娘の名前も思い出せずふさぎ込んでいる94歳の黒人男性のヘンリー。昔好きだったキャブ・キャロウェイの音楽を聴いた途端、突然スイッチが入ったように音楽に合わせて陽気に歌いだし周囲を驚かせた。音楽を止めた後も饒舌になり、音楽の素晴らしさや仕事のこと家族のことを次々に語りだす・・・。

 多くの患者たちも劇的な反応を見せる。この映画はそうした奇跡の瞬間をいくつも見せてくれる。私たちは、人が失われた記憶を呼び戻す幸せな場面に立会うことができ、喜びを手に入れた高齢者たちに深い感動を覚え涙するに違いない。
アメリカのみならずカナダ、イタリア、イギリスなど世界各地で非常に高い評価を受け、ついに日本での劇場公開が決定!

<綾戸智恵氏(ジャズシンガー)コメント>
命が心臓だけやなく脳にあるとよく聞く。
けど脳。未知や。好きな曲のメロディーやリズムなんかある。
手や肩に触れる事も大切やけど、脳の奥に触れる音楽。
もっとええ歌うたわな!

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa