「リトル・フォレスト」は、五十嵐大介の人気コミックで、都会で自分の居場所を見つけられなかった主人公・いち子が、故郷である東北の山村“小森”に帰り、自給自足の生活をしながら、生きる力を充電していく物語で、旬の食材を生かした日々の食事・料理とともに描いています。
約1年間に渡って岩手県奥州市にてオールロケを敢行し、春夏秋冬4部作として8月30日(土)より「リトル・フォレスト 夏・秋」を公開いたします。

主人公・いち子役には、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」でその人気を全国区に広げた若手実力派・橋本愛。また三浦貴大、松岡茉優、温水洋一、桐島かれんら個性豊かなキャストが集結。演出を「Laundry」「重力ピエロ」の森淳一監督が手掛けました。

この度、本作が第62回サン・セバスチャン国際映画祭の「キュリナリー・シネマ」部門に、正式出品されることが決定いたしました!

同部門は、4年前の第59回から新設された部門となり、食にまつわる良作を上映するということで、世界中の美食家や映画関係者からも注目されています。

今回の出品に関して、森淳一監督は「海外での上映は、観客の反応が日本とは違うので、とても楽しみです。東北地方の郷土料理や、四季を通した美しい田舎の風景が、
世界の人々の目にどんな風に映るのだろうと考え、今から興奮しています。
個人的にスペインは昔から憧れの国。サン・セバスチャン国際映画祭に出品することで、
東北ならではの料理法、伝統文化をスペインのみならず、世界中に紹介できればと、思っています」とコメント。

また、主演の橋本愛は「この作品は、ロケ地岩手の景色を切り取った一つ一つの映像の美しさが、大きな魅力だと思っています。海外の方にも、日本の美しさを堪能していただける機会に恵まれたことをとても嬉しく思います。『夏・秋』は、主人公・いち子の自給自足の日常を覗いてもらう形になったと思います。自分の手で料理する営みから得られる満足感と、地元の新鮮な素材の力をひしひしと感じながら、どの料理も本当に美味しくいただきました。私自身撮影を通して食についての考え方が変わったように、観てくださった方々がそれぞれ何かを感じ取ってくだされば幸いです」とコメント。

この映画で本格的な農作業を体験し、自分の育てた野菜を使って料理をするという撮影を1年間にわたって行った橋本は、食べ物の好き嫌いが少なくなったとも語り、「山菜など今まで食べず嫌いのところがあったのですが、ロケ地の岩手で朝採れの新鮮なものを頂いて、味付けうんぬんを越えてとにかく美味しくて感動しました。
東京でも焼肉屋さんに行って、付け合せの野菜は食べないことが多かったのですが、撮影後は、野菜を作った農家さんがいると思い、食べるようになりました」と具体的なエピソードも明かしました。

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執筆者

Yasuhiro Togawa