世界中で1日に1,000万人以上の子供が生まれる奇跡。2,000万人の両親のもとに生まれる子供たちは、“家族”にいろいろな未来をもたらしてくれる。
とある町のちょっと不思議な家族と“スナック小夜子”に集まる人たちの物語を描いたのが「小川町セレナーデ」。

心優しくたくましく“スナック小夜子”を経営するシングルマザー真奈美を演じるのは自身も2人の子供の母親で女優としても活躍を続ける須藤理彩。等身大の母親像を生き生きと表現している。オカマのダンサー エンジェルを妖艶に演じるのはTEAM NACSのメンバーでもあり、舞台、テレビ、映画で活躍する安田顕。そして本当の父親を知らずに成長する今どきの女の子小夜子を演じるのは、“偽オカマ”になりきってのダンスが必見の藤本泉。大人気少女コミック『アオハライド』の公開も控えており、今後のさらなる活躍が期待される。その他、大杉漣、金山一彦などの演技陣がわきを固め、『テルマエロマエ』出演のいか八朗が味わい深い演技を本作でも披露している。エンディング曲は、ももいろクローバーZの妹分私立恵比寿中学の『幸せの貼り紙はいつも背中に』。監督・脚本を担当したのは多数の映画で助監督を務めてきた新鋭 原桂之介。場末のスナックの持つ魅力、常連客たちが持つわびしさ、あたたかさ、おねぇの持つパワー、母親のたくましさ、小夜子をとりまく世界をメランコリック描いている。どこの町にでもある小さなスナックのちょっと大変で、ちょっと楽しく心あたたまる物語がここに生まれた。2014年秋のハート・ウォーミング映画の話題作。

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執筆者

Yasuhiro Togawa