『戦場のピアニスト』『ゴーストライター』『おとなのけんか』など大作からアート系作品まで手掛け、数々の賞に輝く鬼才ロマン・ポランスキー監督最新作が邦題『毛皮のヴィーナス』(原題:『VENUS IN FUR』)として、12月よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開することが決定いたしました。

「マゾヒズム」の語源となったマゾッホによる伝説の自伝的長編小説「毛皮を着たヴィーナス」に着想を得て書かれた古典戯曲を映画化。性愛を描いた本作では、監督自身の妻であり、実力派女優エマニュエル・セニエを主演に起用。彼女が演じるのは、これまでのヒロイン像とは明らかに一線を画す“ワンダ”という新感覚のキャラクター。がさつで厚かましい登場から、舞台に上がると一変、知性と気品溢れる女性へ、そして最後には、圧倒的なパワーと妖艶な魅力で演出家を支配していく女性へと変貌していく様は、観る者全てを彼女の虜にします。そして彼女に翻弄され、服従することに悦びを見出すトマ役を、『007 慰めの報酬』『グランド・ブダペスト・ホテル』に出演し、カメレオン俳優として高い評価を受けているフランス人俳優マチュー・アマルリックが演じ、その確かな演技力を見せつけます。
“舞台”というワン・シチュエーションで登場人物の立場が次々と入れ替わる中、観客はトマを疑似体験し、ワンダによって自身も知らない秘めた欲望を丸裸にされる—。鬼才ロマン・ポランスキーが誘う、体感型サスペンスがいよいよ日本上陸!

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執筆者

Yasuhiro Togawa