7月18日より公開の映画『複製された男』は、なぜかその難解さで受けている! マスコミ試写でも答えが分からず、答えを求めて迷走する人が多数出現しているため、公式サイトには公開前に掟破りの袋とじのネタバレレビューサイトまで現れる珍現象が起こっている!!

問題の作品の内容は…

大学の歴史講師のアダムは、ある日同僚から1本のビデオを薦められる。応じるままに鑑賞した彼は、その映画の中に自分と瓜二つの端役の俳優を発見する。あまりのことに驚きを通り越し恐怖を感じたアダムは、翌日から取り憑かれたようにその俳優を探し始める。アンソニーという名前を突き止め、気づかれないよう遠くから彼を監視するうちに、どうしても会って話しがしたくなったアダムは、遂にアンソニーに連絡する。その週末二人は対面し、顔、声、体格に加え生年月日も同じ、更には後天的に出来た傷までもが同じ位置にあることを知る。どちらが”オリジナル”でどちらが”ダブル”なのか—。なぜ自分と全く同じ人間が存在するのか—。主人公に訪れたアイデンティティーの危機をミステリー仕立てで描いた衝撃作!

一見シリアスなミステリーに見えるこの映画には、監督からの仕掛けがいっぱい。この度初めて行われた一般試写会では、答えが分からない人が続出し、アンケートの集計によると難易度は、79.6%! そして何と、もう1度以上見たい度は半数を超える55%を記録! 鑑賞後のツイッターには褒めているのか、けなしているのか? 悩ましくも本作に魅せられたツィートが氾濫!

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『複製された男』@新宿。結末までの過程はハラハラと何故?の疑問で進んでいくがラストは全くの不明!・が考えれば1つの解釈がハマるとアッという間にその驚愕に至る過程が解釈。これほど創造力掻き立てる本作は新感覚映画そのもの。
全然わからん意味わからん!今回のドゥニ・ヴィルヌーヴは駄作!って思ってネタばれ解説みて、すいませんでした!!!ってなった。

「複製された男」試写会で脳内めちゃめちゃに。これは絶対自力で解決したい。視覚聴覚終始緊張状態を強いられ、タイトルから嫌でも想像してしまう内容からも突き放されラストはスコーンとどこかに放り出された。凄かった。一体何だったんだろう。

ただだから面白いかというとこれが困るんだよなあ。とはいえ久々にえ、何?何何何?って感覚が久々に楽しめるのでやっぱ皆複製された男を見るべき

複製された男はデヴィット・リンチの不可思議な世界観をクローネンバークの体温の低さでコーティングしつつラストはレフンばりに突き放す今年でもトップに変な映画だからみんな見るべき……

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観る者に衝撃を与え、混迷に誘い込む! これこそが「この『複製された男』にはたくさんの謎が隠されています。その謎解きに悩んでいただくということを、ぜひ楽しんでいただきたいです!」と語ったドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の狙いなのかもしれない。

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執筆者

Yasuhiro Togawa