7月5日(土)より公開しました映画『それいけ!アンパンマン りんごぼうやと みんなの願い』が、初週土日、観客動員5万9798人、興行収入71,494,980円を記録し、今週公開した新作の中では、「マレフィセント」(ディズニー配給)、「オール・ユー・ニード・イズ・キル」(ワーナー・ブラザース映画配給)などの大作に続く第3位、今週の興行収入ランキングでは152館という中規模公開の中、第6位にランクインしました。
公開初日5日土曜日は、アンパンマン映画 歴代最高の大ヒットスタートをきっています。
(※アンパンマン映画同規模公開・東京テアトル配給 第11作目以降※ 映画アンパンマンは、第1作〜第10作が松竹富士配給、第11作〜が東京テアトル配給となっており、公開規模なども配給交代後変わっており、「アンパンマン映画歴代の大ヒットスタート」
という比較が東京テアトル配給以降となります。)
 
 今年は、かっこいいヒーローに憧れるりんごぼうやのお話です。ある日、りんごぼうやの“ふるさと”アップルランドのりんごが黒マジョのマジョーラに毒りんごにされてしまいます。大切な“ふるさと”をもとどおりにするため、アンパンマンとりんごぼうや、最後はばいきんまんまで、みんなで力を合わせてがんばります。
アンパンマンの原点ともいえる、とても暖かく、やさしい作品になっています。

2011年3月11日、東日本大震災がおこるまでは、「そろそろ俺も引退だ」と口にしていた当時92歳のやなせたかし先生。今まで経験したことのない大災害の状況の中で、子どもたちを元気づけたのは「アンパンマンのマーチ」でした。震災後、笑いを失った子どもがアンパンマンのポスターを見て笑顔を取り戻し、大人たちはその詩の深さにあらためて勇気をもらったという報道に、やなせ先生は“生涯現役”を決断されました。アンパンマンを通して、“愛”と“勇気”を届けるために“復興三部作”として映画の原作に取り掛かかったのです。
2012年は、《復興》をテーマにした「それいけ!アンパンマン よみがえれバナナ島」、2013年は、《希望》をテーマに「それいけ!アンパンマン とばせ!希望のハンカチ」。
そして、2014年—。《望郷》と《故郷の再建》をテーマに掲げた映画シリーズ26作目「それいけ!アンパンマン りんごぼうやとみんなの願い」。
“生涯現役”を貫かれ、昨年10月13日に94歳で逝去されたやなせ先生最後の原作となった絵本「アンパンマンとりんごぼうや」をもとに制作されました。

客層は2〜5才の子どもがメイン。他のアニメ映画と違うのは、父母だけでなく、祖父母を含んだ家族での来場が多くみられていることです。また、キャラクター人気的なターゲットの年齢層がアニメ映画の中で最も低く、映画館に来づらい層でもありますが、ここ数年人気をよんでいる、同時上映に映画を観ながら一緒にできる“てあそび”を取り入れるなど、映画館に来場する小さい子どもが楽しめるよう工夫を凝らし、子どもたちの映画館デビューを推進していることも大ヒットの要因のひとつ思われます。また、テレビアニメに比べると映画の本編は、ストーリーも重厚で、メッセージ性も強く、今年は6〜7歳くらいの子どもの来場も見受けられ、映画アンパンマンについては、通常のキャラクター人気よりターゲットの拡がりをみせています。

「それいけ!アンパンマン りんごぼうやとみんなの願い」は元気100倍!大ヒット上映中です。

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執筆者

Yasuhiro Togawa