この度、アカデミー賞女優ハル・ベリー主演最新作『フランキー&アリス』(原題:Frankie&Alice)の公開が、9月20日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町での公開が決定し、ポスターが解禁となりました。

本作は1970年代初期のアメリカが舞台。人気No.1ストリッパーフランキー(ハル・ベリー)は解離性同一性障害によって生まれた自分のもう一人の人格、アリスに日々悩まされていた。黒人女性であるフランキーに対し、アリスは白人の人種差別主義者だったのだ。フランキーが記憶をなくすたびアリスは事件を起こし、その間の記憶はない。徐々にアリスは力をつけていき、フランキーは存在を否定され、脅かされていく。サイコセラピストのオズ(ステラン・スカルスガルド)との出会いによって、この病気の元となったこれまで封印してきた過去と本当の意味で向き合い、病を乗り越えていく様を描いた奇跡の実話です。本作でハル・ベリーは一人3役を演じ分け、アカデミー賞受賞作『チョコレート』を越える演技、と世界中からの賞賛を受け、ゴールデングローブ賞主演女優賞にノミネートされました。

ハル・ベリーが、この現代版「ジキルとハイド」とも言うべき解離性同一性障害に苦しむ一人の女性の実話を初めて知ったとき、これが自分の作りたい映画だと直感し、ハリウッドで引く手数多だったこのプロジェクトを10年という長い歳月をかけて勝ち取り、自らプロデューサーも務めている。「この話はとても深いところで私の心を揺さぶったの。人種が入り混じった家庭に生まれた子供として、私は自分を重ね合わせ、このキャラクターに共感したわ。私だけに命を吹き込めるキャラクターだと思ったの」とハルは言う。

 解禁されたポスターでは、47歳とは思えない美貌の鏡に向かうストリッパー姿のハル・ベリーの姿。隣には「私は、私に負けないー。」のコピーがあり、そこに潜むもう1人の人格との葛藤を想像させる。もし、自分の中に別の人格がいたら?さらにその人格に自分を乗っ取られそうになったら?人間という存在の不確かさについて考えさせられる。黒人女性の中に、白人の人種差別主義者の人格がいる、という部分も興味深いポイントで、彼女のトラウマにどうやら関係があるらしく、その謎解きのように徐々に明らかになる衝撃の過去にも注目して欲しい。ハル・ベリーの最高の演技と、スカルスガルド演じるサイコセラピストとの絆が深い感動を呼び起こす。9月20日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開

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執筆者

Yasuhiro Togawa