近未来—。人類は、たった一度の性格診断テストにより、5つの共同体(ファクション)に振り分けられた:勇気ある者が集う【勇敢】(ドーントレス)、正直者が集う【高潔】(キャンダー)、思いやりのある者が集う【無欲】(アブネゲーション)、優しい者が集う【平和】(アミティー)、知的な者が集う【博学】(エリュダイト)。しかし、この5つに該当しない性格を持つ者が出現。それは“異端者(ダイバージェント)”と呼ばれ、その未知なる力をめぐって強大な陰謀が動き始める—。

2014年最大級の、近未来SFアクション超大作『ダイバージェント』がついに日本上陸、7月11日(金)よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国ロードショーとなる。
本作で未知の力を持つ“異端者”である主人公トリス(シャイリーン・ウッドリー)の兄ケイレブを演じているのはアメリカ人若手俳優のアンセル・エルゴート。
昨年日本公開された『キャリー』のリメイク版で映画デビュー。現代のニューヨークを代表するファッションカメラマン、アーサー・エルゴートを父に持ち、DJの異名を持つなど、弱冠二十歳にして、資質とキャリアは充分。『ダイバージェント』に続いて出演し、並みいる強豪を押さえ全米初登場1位を記録した「The Fault in Our Stars」(原題)では、難病と闘う主人公の恋人役でウッドリーと再共演。その甘いマスクと確かな演技力に、全米中の女子が熱狂した。
『ダイバージェント』では、選択の儀式に臨み、自分たちと同じく【無欲】の道を選ぶと信じる両親と自我との狭間に揺れるトリスに「明日の選択では家族のことを考えよう。でも自分も大切にしないと」と優しく言葉をかけ、トリスの背中を押す存在だ。

そして今回、弱冠二十歳にしてスクリーンに鮮烈な印象を残すアンセン・エルゴートの場面写真が解禁となった。
公開されたのは、【博学】の知的なユニフォームを着たケイレブが、若さと知性を兼ね備え、凛とした眼差しで何かを見つめている姿だ。
自分の診断結果を偽り、【勇敢】に属したトリスが、【博学】を選択したケイレブと久しぶりの再会を果たす。自分は“異端者(ダイバージェント)”かも知れない。誰にも打ち明けられない秘密を抱えた妹トリスの切実な相談を、“家族よりも派閥”とばかりに、冷たく突き放す兄。頼りにしていた【無欲】時代の優しさはなく、知性を優先させる【博学】に変わった兄の姿に打ちのめされる妹。物語は、この兄弟の再会を境として、一気にクライマックスに向けて突き進んでいく。
兄は本当に変わってしまったのか? 自分の未来に待ち受けている運命は? 今、トリスの真の戦いが始まろうとしている。

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執筆者

Yasuhiro Togawa