7月19日(土)に公開となります、スタジオジブリ最新作・米林宏昌監督作品『思い出のマーニー』。先日ジブリ史上初のWヒロイン高月彩良&有村架純に加え、松嶋菜々子、寺島進、根岸季衣、森山良子、吉行和子、黒木瞳という豪華キャスト陣が発表され、制作はいよいよ大詰めを迎えている本作ですが、この度、更に本作の舞台“北海道”にゆかりのあるサプライズキャストが決定いたしました!
 
 原作はイギリスが舞台ですが、本作はその舞台を北海道に移しています。劇中で描かれる架空の海辺の村は北海道ならではの広大な湿地や青々とした森に囲まれ、その美しい自然は、主人公の杏奈がマーニーと心を通わせていくのに欠かせない要素となっています。そんな“北海道”という地を愛し、1996年の結成以来18年もの間、活動の幅を全国区に広げながら地元でも活躍し続ける“TEAM NACS”全員が、スタジオジブリ作品にゲスト出演!故郷に錦を飾る出演が実現しました!!
 アフレコ収録は、「森崎・安田・音尾」、「戸次」、「大泉」と3回に分けて実施され、最後に収録を行った大泉は既に収録されたメンバーの声が飛び交う映像を見ながら収録。あるパーティーシーンでは「このパーティー、NACSしかいなくて、NACSパーティーだなぁ!」と笑いをこらえながら声を入れる場面もありました。
 TEAM NACSとスタジオジブリ作品の関係は長く、2001年の『千と千尋の神隠し』から始まります。大泉、安田、戸次の3名が登場し、その後も『猫の恩返し』(02年)に大泉・安田の2名が、『ハウルの動く城』(04年)には5名全員が出演していましたが、今回のように全員にキャラクター名がある役どころでの登場は初めてとなります。今回の収録でも各キャラクターの声に加え、これまでのような“ガヤ”と呼ばれるエキストラ出演での収録も実施。独自のアドリブや声色で、5人で20役近くの人物を演じ分け、演劇ユニットTEAM NACS色が作品中にちりばめられました。現代の北海道が舞台だからこそ実現した、ファンにはたまらないシーンの数々も見所のひとつです。

 メンバーが声を担当したキャラクターとコメント、また監督によるTEAM NACS起用理由(および収録時の感想)は以下の通りです。

森崎博之 キャラクター:美術教師
5人組の僕ら全員を出していただき、舞台を北海道に選んでくれてありがとうございますと御礼を言いたいです。日ごろ舞台役者の僕らには声だけで表現する事が難しい面もありましたが、自分達らしく取り組めました。作品は極上のファンタジー、息子と映画館で見るのが楽しみです。

安田顕 キャラクター:十一(といち)
北海道が舞台の作品に、北海道で活動するTEAM NACSを出させて頂けたことは本当に光栄に思います。僕は10年に一度しかしゃべらない男の役どころでしたが、台本を読んで気合が入って眠れなくなりました(笑)

戸次重幸 キャラクター:紳士
僕はジブリの大ファンなので、作品に参加しつつお客としても楽しませていただきたく、台本は自分の部分以外読んでいません!今回はジェントルマンと聞いてイメージするような紳士を、低めの地声でそのまま演じてみました。少しでも長くアフレコをしていたくてOKを出さないで欲しいと願う現場でした(笑)いつものように素晴らしいジブリ作品が完成すると確信していますので、完成が楽しみです。

大泉洋 キャラクター:山下医師
ジブリ作品に自分の声を残せるのはとても嬉しく光栄です。切なくてマーニーを抱きしめたくなる本作は、子供たちはもちろん大人がみても見ごたえのある作品になると思います。また今回は僕らが生まれ育ち、現在も活動している“北海道”を舞台にしてくれているのがとても嬉しかったです。あとNACSが勢揃いしている夏祭りとパーティーのシーンはお見逃しなく!

音尾琢真 キャラクター:町内会役員
お話を受けた時は嬉しすぎて申し訳ない気持ちになりました。北海道のTEAM NACSにいてよかった、俺はついている!と感動しました(笑)監督は秘めた思いを持った熱い方。一緒に仕事をさせてもらえて本当に幸せでした。アフレコは緊張しましたが、そのままの自分で演じることができました。映像も細部まで命がみなぎっていて本当にクオリティが高いです。この作品はきっと皆好きになってしまうと思います。

<米林監督によるTEAM NACS起用理由と収録の感想>
今回の作品中には登場回数は少ないものの、重要な男性キャラクターが何人かいます。彼らの声を誰
に演じてもらおうか悩んでいたときに、ふと思いついたのが、TEAM NACSのみなさんでした。TEAM NACSのみなさんはこれまでにも何度かジブリ作品の声を演じて下さっていますし、何より今作の舞台が、みなさんの出身地である北海道ということもあり、無理を承知で出演をお願いしてみました。
結果、今回も快く受けて下さって感謝しています。
収録はとても楽しいものでした。冗談まじりのアフレコ収録に、スタッフは爆笑の連続。とはいえ、そのまま使うわけにもいかず「次は使えるバージョンでお願いします(笑)」と。その後は、みなさん完璧に演じて下さって、「さすが!」と思いました。お願いしてよかったと思っています。

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執筆者

Yasuhiro Togawa