神保慶政監督の初の長編となる「僕はもうすぐ十一歳になる。」(英題:I’m ten, then I’ll catch eleven.)は、石井裕也など日本映画の最前線で活躍する数々の監督を輩出してきたシネアスト・オーガニゼーション大阪(CO2)の助成により製作されました。
2014 年 3 月、プレミア上映となった第九回大阪アジアン映画祭での上映は全 4 回満席。連日、監督・キャストの舞台挨拶や Q&A セッションで大盛況の内に終了しました。

作品のテーマは「死生観」。映画製作以前に秘境専門旅行会社に勤務し、インド・ブータンなどに頻繁に訪れていた監督の経験がベースとなっており、ユニークな視点から「死・生とは何か」について描いています。

撮影は全編関西ロケ。ロケーションは主に大阪府池田市・茨木市など自然豊かな場所でなされ、昆虫学者のフィールドとしても有名な箕面市からも多大な協力を得て撮影がなされました。

昆虫マニアの主人公・翔吾を演じる濱田響己は映画初出演。普段から昆虫が好きで、自分と似た翔吾役に対する熱
意でオーディションの際に監督の心をつかみました。

劇中挿入歌には日本のエレクトロニカ・アンビエント音楽シーンをリードするmoshimossがこの映画のためにリエディットした”Roots (ver.11)”を使用。アイスランド音楽に強く影響を受けた moshimossの音楽もあいまって、広がりのある雰囲気に満ちています。

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro TogawaYasuhiro TogawaYasuhiro Togawa