7/26(土)より新宿K’s cinemaで公開される田尻裕司監督作品「こっぱみじん」が国内外の映画祭に次々と出品が決まっています。第14回ニッポン・コネクション映画祭(ドイツ)招待作品、第28回福岡アジア映画祭特別招待作品に続き、7/12(土)より渋谷ユーロスペース、スパイラルホールで開催される第23回東京国際レズビアン & ゲイ映画祭でも上映されることが決定いたしました。

映画は、桐生川の流れる街を舞台に、何をするにも中途半端だった平凡な女の子が、憧れの男性がゲイであることを知り、初めて自分と向き合っていくという、報われない恋の行方と旅立ちの物語です。
 刺激的な題材や映像や音響の氾濫する現代にあって、本作は一見地味に見えますが、誰しもおぼえのある、人が人を思うことのうれしさと苦しさと切なさを丁寧に描いています。音楽や効果音を排し、ドキュメンタリータッチで切り取られた俳優たちの演技も、圧倒的なリアリティを生み出しています。
 ヒロインの楓役には映画・テレビ・舞台に活躍中の我妻三輪子。監督は『OLの愛汁 ラブジュース』が国内外で高い評価を受けた田尻裕司が当たっています。

<田尻裕司監督コメント>
 好きになった人が、自分を決して好きになることはないと分かった時、それでも幸
せになれるのか?それがこの映画の出発点です。しかし、3年間脚本を練り
直していく中で、疑問が湧きました。この話は嘘っぽくないかと?
 私はその答えを、若い俳優たちに委ねる事にしました。“こっぱみじん”になっても
終わる事のない、彼ら彼女らの未来を描きたかったからです。私はこうして欲しいではなく、彼らに問い続けました。どう思うかと。きっと彼らの今と未来が映っていると信じています。

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執筆者

Yasuhiro Togawa