リティ・パニュ監督『消えた画 クメール・ルージュの真実』の公開日が7/5(土)〜と決まりました。また6/28(土)〜7/4(金)までユーロスペースにてリティ・パニュ監督の特集上映も開催いたします。

頭から離れない。間違いなく今年を代表する一本。−−−−ニューヨーク・タイムズ
クメール・ルージュの悪夢 数百万人が虐殺されたカンボジアの大地の土からつくられた人形たちが、光と闇の記憶を語り始める−−−−−
映画監督のリティ・パニュは、幼少期にポルポト率いるクメール・ルージュによって行われた抑圧・迫害のため、多くの家族や友人を失った。当時の残酷な記録は支配者達によってほとんどが隠蔽・破壊されており、「失われた映像」を探し続ける中、リティ・パニュは映像が持つ本当の意味に気づき始める。そしてその映像を「探す」のではなく「創る」ことを決意する。記憶の中の“恐怖の支配”が、素朴なクレイアニメーションによって再現され、主人公である「私」が観客に直接語りかけるように一人称で展開していく、人形劇のようなドキュメンタリー映画。 昨年のカンヌ国際映画祭では、多くの観客が「悲劇の体験」という生を受けた悲しみの人形達に感情移入し、絶賛を持って迎えられた。

カンボジアで生まれ、クメール・ルージュの支配下、13歳で労働キャンプを脱出しフランスに渡り、映画監督になるという驚くべき人生を歩んで来たリティ・パニュ。自ら体験した「虐殺の記憶」を伝えるために、フィクションとドキュメンタリーの垣根を超える作品を数多く製作してきた。
最新作『消えた画 クメール・ルージュの真実』の公開を記念して、代表作『S21 クメール・ルージュの虐殺者たち』を含む5作品を上映し、その特異な才能の一端に触れる。

上映作品

■『さすらう者たちの地』(2000年)
     ※山形国際ドキュメンタリー映画祭グランプリ
■『S21 クメール・ルージュの虐殺者たち』(2002年)
     ※ヨーロッパ映画賞最優秀ドキュメンタリー賞
■『アンコールの人々』(2003年)
■『紙は余燼(よじん)を包めない』(2006年)
■『飼育』(2011年)※ 原作:大江健三郎 

協力:山形国際ドキュメンタリー映画祭、東京国際映画祭、東京フィルメックス、現代企画室、シネマトリックス、ユーロスペース

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa