映画『ハーダー・ゼイ・カム/40周年HDニューマスター版』日本公開決定
1972年製作の映画『ハーダー・ゼイ・カム』は、レゲエという音楽とレゲエを生み出したジャマイカ社会の現実を赤裸々に描き、70年代初頭のジャマイカの姿をありのままに映している。ジャマイカの貧しい農村から、スターの座を夢見て大都市に出てきた青年を描くこの映画の核にあるのは、やはりレゲエである。ビジュアルにある通り、その核の中心に主演のジミー・クリフがそそり立っている。72年と言えば、ジャマイカがイギリスから独立して10年、音楽史的にも、レゲエがジャンルとして完成してくる頃であった。
ジミー・クリフは48年生まれ。14歳で歌手デビュー。当時24歳で本作の主演に抜擢、音楽も担当し、主題歌含めサウンドトラック盤も大ヒットを記録。レゲエ黎明期を代表する名曲・佳曲が目白押しのサウンドトラック盤にも実に多彩な世界が広がっている。
勿論、アツいのは音楽だけではない。ジャマイカにおける初の商業映画となった本作は、映画の完成度とは別次元の途轍もないパワーを秘めている。また、他の映画と比べようもない程、本作で描かれているエピソードの一つ一つに現実感があり、それが積み重なって生まれる迫力が、映画をかつてないリアルなグルーヴで包み込んでいる。
製作・監督・脚本は、本作がデビュー作となったペリー・ヘンゼル。共同脚本は、『ONE LOVE ワン・ラブ』のトレヴァー・ローヌ。そして、製作総指揮には、ボブ・マーリーを発掘したアイランド・レコードの創業者であるクリス・ブラックウェルが名を連ねている。
伝説となった“レゲエ映画の金字塔”が、製作から40周年の時を超え、HDニューマスター版で鮮やかに蘇る!
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今夏、 渋谷HUMAXシネマ、シネマート心斎橋にてロードショー!全国順次公開!
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執筆者
Yasuhiro Togawa