本作の監督、脚本をつとめるのは。劇団「大人計画」の主宰で俳優、演出家、脚本家、映画監督、コラムニストと幅広く活躍する松尾スズキ。
『恋の門』(04)、『クワイエットルームにようこそ』(07)の長編作品で監督・脚本をつとめその手腕が高く評価されているほか、脚本で携わった『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(07)で第31回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞している。

主演をつとめるのは『御法度』(99)で俳優デビューしブルーリボン賞、キネマ旬報ベストテン、毎日映画コンクールスポニチグランプリ、日本アカデミー賞をはじめ、数々の新人賞を受賞。以降多数の作品に出演し近年では『まほろ駅前多田便利軒』シリーズ(11〜14) 、『探偵はBARにいる』シリーズ(11〜13)、NHK連続 テレビ小説「あまちゃん」(13)などに出演し存在感を発揮。主演を務めた映画『舟を編む』(13)では、日本アカデミー賞・最優秀主演男優賞、毎日映画コンクール・男優主演賞、ヨコハマ映画祭、報知映画賞、日刊スポーツ映画賞など、様々な映画賞で主演男優賞を総なめにするなど、いま日本で最も注目すべき俳優松田龍平。
『恋の門』でタッグを組んだ二人が10年ぶりに銀幕に帰ってきます!!

また、阿部サダヲ、松 たか子、二階堂ふみ、西田敏行ら日本を代表する俳優陣が顔を揃え盤石の布陣で作品を創り上げます。原作は、人気漫画家いがらしみきおが小学館ビッグコミックにて2007年〜2008年に連載されていた人気コミック。

来月5月から撮影開始、来年2015年の春全国公開を予定しています。

松尾スズキ監督 コメント

 一銭も金をつかわず生きるという極端なテーマは、過去に発表されたにも関わらず、
経済的に混迷する現在にピッタリだと思いました。
 龍平と「あまちゃん」で共演したり最近の仕事を見るに「のってるな!」と思い、10年前のコネの使いどころはここだとねじこんでみました。
 阿部は自分が育てた俳優なのに、いつもスケジュールで捕まらず、やっと映像で仕事ができると喜んでいます。松さんは、『東京タワー』に出ていただき、その透明感に魅了されていました。二階堂さんとはドラマの時に知り合い「面白い子だなー」と思っていたらめきめきと頭角を現して来て、今が旬だと狙い撃ちしました。西田さんは昔から尊敬する俳優で、まさか受けてくださるとは、逆におっかなびっくりです。
 今回は地方に行ったきりの撮影でまさに逃げ場がない。
腹をくくって映画監督に徹するよう、自分に催眠術をかけているところです。

松田龍平(主人公:高見武晴)コメント

「恋の門」に続いて松尾スズキ監督の作品に出演出来ることを
心より嬉しく思います。
今回僕が演じる役はお金恐怖症の銀行員です。
この現代社会でお金を使わずに生きていけるのか、
という題材も楽しみです

原作 いがらしみきお コメント

私の作品でははじめての実写映画が、こんなに豪華なスタッフとキャストで実現されるとは信じられない思いです。原作の「なにも売らない なにも買わない ただ生きて行く」というテーマが、敬愛する松尾スズキさんの手によって、どう変化し、化学反応するのかとても楽しみです。
きっとこれからの日本の行く末の影と光を示してくれるものになるでしょう。
この映画の完成を見るまでは死ねないな、と思いました。

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執筆者

Yasuhiro Togawa