今、テレビや雑誌などで度々特集される整形メイクや若返りメイク。つけまつげやメザイクなどで、別人のように美しくなるテクニックが人気だが、女優界ではその真逆をいく逆整形メイクがアツイのだ! 元々美しい女優たちの変貌ぶりが「役作りのためにそこまでやるのか!?」 と女優魂を感じさせるのだ。『体脂肪計タニタの社員食堂』で、優香が特殊メイクで顔も体もパンパンの肥満体になったり、『モンスター』で高岡早紀が目をそむけたくなるほどの女子高生に変身した姿が記憶に新しい。そして、11月1日公開の『ある愛へと続く旅』でも、スペインの宝石と呼ばれるペネロペ・クルスが、実年齢よりも10歳以上も上の50代の役柄を老けメイクを施し熱演し、女優魂を見せつけているのだ! 白髪交じりの髪に、深く皺の入った顔は、試写を観た人たちから「最初ペネロペがこんなに老けたと思ってショックだった」と言われるほどリアルな仕上がり。本作でペネロペは20代の女子大生も演じており、なんとそのふり幅は30歳! 若い頃も違和感を感じさせない若々しい美しさで見事に演じきっている。本作は、主人公ジェンマ役のペネロペ・クルスが、初々しい女子大生時代から高校生の息子と向き合う母親までの女性としての長い年月を、老けメイクも厭わず演じ、激動のヨーロッパを背景に運命を狂わされた若き夫婦のあまりにも深い愛を描いた感動の物語だ。ラストに明かされる衝撃の事実を受け止めたペネロペのその表情の変化は、老けメイクをも超える女優魂を感じせずにはいられない名演! あまりにもリアルなペネロペの老けメイクと熱演を、ぜひ映画館で堪能してみてほしい!

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執筆者

Yasuhiro Togawa